■2009.12
日めくり 2009年12月(平成21年) ◄►
2009.12.01 忘年会の夜に
好むと好まざるとに関わらず職場を5つ変わって、
その中でもいろんな役割を変遷してきたが、
やっぱり20代のとき一緒だった仲間はいい。
30代、40代で知り合う職場の仲間は立場や年齢が壁になって、
思いっきり恥をかくことが出来ないような気がする。
たまに時計が勢いよく進んでいるのをチラ見しながら、
つくづく、もっと飲んでいたかったと思った。
2009.12.02 朝勃ち
昨日の飲み会の参加者は全員が50前後。
そこで「なぁ、みんな今も朝勃ちしてる?」という話題をふる。
何を隠そう、老眼、白髪は気になっていたが、
朝勃ちがなくなったことを突然自覚してしまっているのだ。
すると皆は「たまにある」「夢精すらする」という返事。
それに刺激されたのか今朝は元気よかったな。
そうだ、一日を勢いよく過ごすには朝が肝心なのだ。
よっしゃ!頑張ろう…何を?
2009.12.03 ホテル最上階にて
大きなウィンドに広がる副都心のパノラマ。雨。
池袋メトロポリタンホテル25階。
夜9時前。お客さんのひとりが呟く。。。「これから社に戻って仕事ですわ」
何とも懐かしい感覚が蘇るのを降り払いながら、
まるで雨から逃げるように帰路を急ぐなり。
2009.12.04 ブタ財布
いつもパンパンに膨らんだ財布を尻ポケに入れている。
クレジットカード、免許証、保険証、IC定期券、スーパーや飲食店のポイントカード。
たまに財布を取り出すのに苦労し、改札口やレジ前で焦ることもあるが、
なにより我ながら不恰好。そもそも現金が幾らも入っていないのが情けない。
財布の中身を整理すると、不必要なレシートやメモの切れ端などが出てくる。
マクドナルドの割引券、ガストのコーヒー券、ファミレスのスタンプカード。
それらがことごとく有効期限が11月末まで。
いつも、ありったけの期限切れと生活をともにしているようだ。
2009.12.05 アイドルと
本も一冊読み終えて、何てことなくボケ〜と時間をやり過ごしながら、
中島みゆきでも聴こうかと思いYouTubeへ。
こんなときにYouTubeなんて見だしたらとことん深みにはまる。
それこそ何回見たかわからない「つま恋」での中島みゆきと吉田拓郎のコラボから、
右の一覧にズラリと並んだ吉田拓郎から「シンシア」を経て南沙織へ。
もうこうなると止まらない。南沙織は中学生まで大ファンだった。
生まれて初めて買ったLPレコードが南沙織。いやはや可愛いのなんの(笑)
それから天地真理に移行。派閥は違っていたが全盛期の真理ちゃんの輝きは凄い。
笑ってしまったのは、もう忘れていたタイトルでもイントロを聴けば歌えること。
アイドルの声を夜中から、ずっと朝4時過ぎまで聴いていたという土曜日だった。
2009.12.06 青い日曜日
昨日はYouTubeで“危ない土曜日”だったが、今日のYouTubeは「青い日曜日」だ。
昨日は三人娘を中心に掘っていったが、今日は新御三家を聴きまくった。
びっくりしたのは郷ひろみが「青いりんご」を歌っていて、野口五郎よりよかった。
相当な時期までの西条秀樹と郷ひろみの歌は知っていたが、野口五郎は自信がなかった。
そういえば「青い日曜日」ってあったなと思って検索。
♪何もしなくない淋しい日曜日/ギターも弾かない歌もいらない/ひとりの部屋で壁を見つめて/泣きたいような僕だけど/君は知らないこんな僕を/それがいちばんそれがいちばん悲しいの/
…ううう、暗い(苦笑)。この頃のアイドル歌謡はみんな背伸びした歌詞が多い。。
2009.12.07 足跡
パソコンのハードディスクに以前やっていた仕事の足跡が残っていた。
近々のうちに差し障りのないものをHPにアップしようかとひらめく。
また、以前に掲示板に投稿していたものがフロッピーに残っていたので、
これも何とか生かそうかと考えているのだが、どうも足跡の掘り返しが面白いようだ。
今、確実に人生は折り返して、とぼとぼと下り坂を下りているのを実感している。
2009.12.08 今年も苦しい
メーカーさんたちの話を聞くと「今年も苦しかった」「来年も苦しいだろう」。
去年の今頃も、一昨年の今頃も同じことをいっていた。
いやいやそれどころか五年前からいい続けていると思う。
今から思えば五年前の「苦しかった」なんて深刻な苦しさではなかったのだろう。
大底だと思っていた昨年の業績を相手に、みんなが前年比をクリアしようと闘っている。
どこかが突出するのではなく、みんなで底上げする。
…そんな甘い業界ではないのだけど。
2009.12.09 ありがとう
セカンドベースに向かって赤星のスパイクが土を蹴った瞬間、
スタンドがさっと息を飲む。そのコンマ何秒かの静寂が何よりも美しかった。
そして塁審とともに「セーフ」の大合唱。
その大歓声が脳裏を駆け巡り、思わず絶句してしまった。
YouTubeにアップされた画像の赤星は、引退の弁を淡々と述べていたように思う。
100%の全力を振り絞らなければ大きな選手たちには絶対勝てない。
その意志を持ち続けてきたことで、最終的な結論を自身が導き出したのだとしたら、
我々はただ「ありがとうレッド」と、言葉をかけるしかないのだろう。
2009.12.10 オフシーズン
今季の野球のオフほどオフであることに身につまされるのは珍しい。
城島入団の熱狂は藤本のFA、ジェフ、アッチ、今岡の退団。
そして赤星の引退でクールダウンされていく。
もともと私の野球観に「明日への展望」という言葉はない。
見えない未来と、見てきた過去。
すべてのことは過去にこそ存在している。
2009.12.11 なんとも…
朝の通勤電車が人身事故で途中駅にて停車。全線がストップしているという。
たまたま別路線への乗換駅だったので、振替輸送に賭けるか、待機しとくか。
経験からいうと、運転見合わせ中は「事故なら待て」「故障なら動け」となる。
そこで運転再開を待っていたら「この電車は予定を変更して回送となります」だと。
ぶつくさいいながらルートを変更。超満員のすし詰め状態で職場まで辿り着いたのだが、
ネットで調べてみると26歳の男性会社員が飛び込んだためだという。
「事故か自殺か?」より「52本が運休、9万人の足に影響」という見出しが先にくる。
自らの命を軽んじた咎なのか、交通機関のマヒはいつも命より重く扱われる。
年の瀬になると必ず起こる嫌なことのひとつだ。
2009.12.12 POP
ハードディスクに残っていたビデオ屋時代の店内POPのアップに、ほぼ一日をかけた。
実際に作ったPOPはアップした十倍はあったと思う。
雑誌をスキャンして、背景からキャラクターを抜き、別の背景にかぶせ、色調整。
ぼかし、テクスチャー、変形、メゾテイト、影、光線、ピクセレート、エンボス。
そこに新聞や映画雑誌に掲載されたコメントを書き込み、コピーまで考えた。
しまいには店を運営しているんだか、POP屋になったんだかわからくなったが、
お客さんがPOPの前で立ち止まって、商品を手に取ってくれると嬉しかった。
デザイン性より、あくまでも自己流のPOPと割り切って作ってきたが、
こうして改めて過去の仕事を振り返ると、我ながら妙な熱気が蘇ってきて面痒くなる。
2009.12.13 ボーナス
テレビはボーナスカットで途方に暮れるJAL職員の家族の姿を映し出す。
あてにしていたものが出なくなるのは厳しいのだろうが、
いわせてもらえば、この期に及んでボーナスが貰えるという考えが甘い。
財政悪化の地方自治体の職員に定額のボーナスが出るのも理解に苦しむ。
結局、出るか出ないかわからない状態というのが一番よくない。
何の計画も出来ないので経済効果としてもマイナス。
いっそのこと年俸制にしてしまえばいいと思うのだが、どうだろう。
と、すっかりボーナスとは縁がなくなって十年近くなる男は思うのだった。
2009.12.14 XLサイズ
玄関から職場までの通勤時間の9割以上は電車の中なので、コートは要らない。
外が冷えれば冷えるほど電車の暖房を効かせてくるので、むしろ邪魔になる。
さて、職場での話題の延長で急に寿司が喰いたくなったのだが、
お目当ての店は駅から15分。
さすがにコートが欲しいとなって池袋の繁華街でハーフの安いのがあればと物色。
ところがスリムデザインが流行っているのか、お目当てのサイズが見つからず、
ビッグサイズが揃う衣料量販店のSへ行くと、デカ過ぎてちょうどいいサイズがない。
3Lを試着してみると、ゆったりして楽なのだが、あまりにフォルムが不恰好。
つくづく中途半端なデブは潰しがきかなくて困る。
2009.12.15 幸福の大小
人間の欲求なんてキリがないもので、
「これで満足」だという思いにはなかなか至らない。
昔なら十分に幸せだと思っていたことでも、
当たり前になると途端に物足りなくなる。
人間関係も然り。
もちろん幸福をとことん追求するのは悪いことではない。
しかし上へ上へと求めるあまり、
満ち足りていたものが色褪せていくのは不幸だ。
次のステップを踏もうとする前に、
感謝しておくべきことがあるではないか。
…ふと思った。
2009.12.16 留守電
八十二歳になる父親からケータイに留守電。
「お前に箱根駅伝のタオルが当ったと言ってるけど、憶えがあるか?」と。
何のことやらさっぱりわからないので、夜、母親に電話で確認。
聞けば、父親がひとりで留守番をしていたときに、読売新聞の拡張員が訪ねてきて、
応募した懸賞が当ったので、賞品と引換えに新聞を購読しろと言ってきたとのこと。
父親は訳わからず断ったらしいのだが、拡張キャンペーンとしてタチがよろしくない。
平日の昼日中に年寄りだけの所帯を狙い打ったのが見え見えではないか。
「そんなもん、俺が読売の販売所に電話したろか」といったら、
変に目をつけられるより「寒い日に来てくれたのにごめんね〜」と
やんわり断るに限るらしい。
実家に年老いた両親を残す不安もある。
たまにそういう刺激もボケ防止なのかと思ったりもする。
2009.12.17 ブルゾンコート
職場で「ハーフコートを探しているが、なかなか見つからない」といっていたら、
「今はブカブカなのであげるよ」と先輩がわざわざブルゾンを持参してくれた。
以前、「そのブルゾン、カッコいいですねぇ」と言ったことを憶えていてくれた。
前職では考えられないことで、この職場に来てつくづく良かったと思う。
……はい、ワタクシ、せんべい一枚で簡単に転ぶ奴です(笑)。
2009.12.18 ぐらっ
朝から体調悪く、頭がぐらぐらっ。
物理的にも伊豆や栃木の地震でぐらぐらっ。
あまり良い一日とはいえなかったが、
長谷川穂積が挑戦者の足元をぐらつかせて10度目の防衛に成功。
このぐらっは良かったか。
2009.12.19 寒波にて
追い炊きの出来ない風呂はお湯を止めた瞬間から冷えていき、
地震のたびに電源を切っていたファンヒーターは石油の臭いを部屋中にばら撒く。
それも、どこからか入り込んだ隙間風に薄められながら、安普請の部屋を冷やし、
かじかんだ手に息を吹きかけながら、ただひたすらキーボードを打つ。
日本列島が寒波に覆われているといっても、首都圏の寒波など知れているのだろうが、
雪国とは違う寒さがここには漂っている。
午前中に干した洗濯物は乾いたと思ったら日が暮れないうちにとり込むべし。
冷えた身体に冷たいシャツではいかにも自分が可哀想ではないか。
2009.12.20 神さん
通りがかった花屋では、クリスマスのリースと正月の注連飾りが並んで売られている。
こういう節操のなさが、寒さで背中を丸めていると「ほっと」する。
路傍の石ころにも神さんがいるという国に生まれたことのありがたさよ。
2009.12.21 高田馬場・清龍会
気の置けないメンバー五人との忘年会。
考えてみれば彼らとのつき合いも四半世紀を超えた。
他愛のない話題をそこそこ深く語り合える楽しさ。
毎度ながら時間を忘れさせてくれるが、
荒波というほどでもなく小波みたいに思っていた人生も、
案外と潮目によって方向を見失う。
結局、忘れてしまった時間は今夜の4時間だけだったのか。
そんなことを、ふと頭によぎらせながら角で作ったハイボールを煽っている。
この歳になっても、まだ「角」レベルというのも情けないのだけど。
2009.12.22 プチ帰省
秋の披露宴のお祝い金を親に立替えてもらっていたので、実家に寄って返済する。
もちろん塩引きの新巻鮭が届いたというタイミングも想定してのプチ帰省。
ふと感じたのが家の周りがこの時期にしては暗い。
以前なら競うようにクリスマス・イルミネーションが輝いていたものだったが、
それだけ世の中の景気が悪くなっているということなのかと思いきや、
もう近所の子供たちが子供ではなくなったからだということに気がつく。
昨夜に続いて時間の流れを思ってしまった年の瀬か。
2009.12.23 ネット不通
パソコンが、突然、インターネットにアクセス出来なくなった。
それでランケーブルを差し直したり、ルーターの電源を入れ直したりと悪戦苦闘。
結局、直接モデムに繋いだら開通したのでルーターの不具合なのだろう。
しかしパソコンの基本をまったく知らないままHPなどやっているのも凄い話だ。
今やパソコンがインターネットをやるだけの道具になっていることも改めて実感した。
2009.12.24 悔い改めよ
活のいい魚を出す居酒屋は、何故か男たちの嬌声ばかりが豪快に鳴り響いていた。
メリーメリー、クリスマス!
それにしても新宿西口で街宣していたキリスト教のアナウンス…
「イエスこそ世界で唯一絶対の神なのです」
「偶像崇拝は絶対神であられるイエスへの重大な反逆です」
「イエスは自らを信じる者だけを救済してくださるのです」
何だか、凄え〜と思ってしまった。
2009.12.25 納会
職場のデスクに並べられた酒、酒、酒。
仕事納めの祝杯が夜の延々と5時間も続き、今夜が実質の職場忘年会だった。
世迷い言のひとつひとつを飲み干しながら、
皆さん、私にいわせれば奇特な人生を歩んでいるので、いろいろな話が聞けて楽しい。
それから午後23時、渋谷・道玄坂界隈の人ごみの構成員となってラーメンをすする。
2009.12.26 寝正月宣言
以前も書いたかもしれないが。
年末年始の休みを気がついたらだらだらと喰っちゃ寝で過ごし、
「ああ、何もしない内に休みを消化してしまった…」と後悔することがある。
これは計画もなしにぐだぐだとしてしまうからいけない。
最初から「思いっきり惰眠を貪る」という計画をしっかり立てておけばいい。
基本がだらだら、ぐだぐだなので、何かイベント事が舞い込んだら対応すればいいし、
なければないで当初の計画通り、日々をやり過ごせばいい。なかなか贅沢ではないか。
ということで10日間の夜更かし、朝寝坊の日々に突入するなり。
2009.12.27 スパ
源泉掛け流しの湯に浸かって、両足を思いっきり伸ばす心地よさ。
胎児のように縮こまらなければならないアパートの浴槽って何なんだと思う。
身体の芯まで温まり、「ふぁ〜極楽、極楽」などといいそうになってしまった。
冬の露天は湯煙りがはっきりと目に映るのもいい。
脱衣所に体重計が置いていなければもっといいのだが。
2009.12.28 取引
一日をたっぷりと使い切ろうとするなら、やはり早起きが一番なのだろう。
中学時代に部活で朝練をやったときの昼飯までの長さといったらなかった。
今の時期、昼近くまで寝ているとあっという間に日が暮れてしまう。
朝寝坊の分だけ夜更かししているで、別にどうってことはないのかもしれないが、
時計の針が0時を回ってからの時間帯は、「一日」とは別次元で存在していて、
それは自分には長年慣れ親しんだ、魅惑的な時間帯だ。
だから休みになると、私は「一日」の内の何時間かを売り、この時間帯を手に入れている。
2009.12.29 蜜月は終った
合衆国のメディアには新たに就任した大統領に対し、
「100日ルール」という自重期間がある。
日本でも政権交代の浮ついた気分がそろそろ抜けてきたように見えるるのだが、
それにしても麻生内閣ならば即死しそうな案件の数々。一体どうしたことだろう。
普天間、対米関係、不正献金疑惑。
そもそも総理と幹事長の秘書が同時期に送検というのは前代未聞で、
親から十億円近く貰って、「知らなかった」と答える男に国の舵などとれるのか。
去年の今頃、財源の捻出に自信満々だった民主党は、
暫定税率維持を検討せざる得ない事態を想定していたのか。
年末休みの定番で、一日中、討論番組をつらつらと眺めていたが、
そろそろ蓮舫や枝野というキャスティングの妙味で、
予算編成ショーを演出した貯金も尽きてきたのではないか。
2009.12.30 晦日
デフレということだが、その象徴ともいうべきユニクロのレジ前での行列は凄かった。
室内用の防寒くつ下一足買う程度で、さすがにあの行列に並ぶ気はしない。
他のカジュアルショップはどこもガラガラで、さすがにひとり勝ちといわれる所以だ。
今夜はモツ鍋でもするかと食料品コーナーで白菜、ネギ、椎茸をカゴに入れたものの、
肉屋のケースにはすき焼き用やしゃぶしゃぶ用の牛肉ばかりが幅をきかせている。
この辺ではボイル済みの豚モツは手に入っても、牛モツが売っていないのが困る。
それにしても今どきの家庭では年末年始にすき焼きやしゃぶしゃぶを食うのか。
これもまた、デフレによるほんの小さな贅沢の一旦なのかもしれないと思いつつ、
豚のバラ肉260グラムをカゴに放り込んだ晦日のひと時だった。
2009.12.31 大晦日
仕事も何年か前までのことを思えば、嘘みたいに凪の日々だった。
今年も大晦日の夜は格闘技の中継を唸りながら見終わったのだが、
残念だったのは“殺人医師”スティーブ・ウィリアムスの突然の訃報。
赤星憲広の電撃引退も衝撃的ではあったものの、
三沢光晴も含め、目前でパフォーマンスを見続けていた人たちの死は本当に悲しい。
個人的な話をすれば、まず一年を無事に終われることに感謝したい。
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