■2010.03
日めくり 2010年03月(平成22年) ◄►
2010.03.01 春眠
ふとん乾燥機のおかげで布団がポカポカ。
いやポカポカ過ぎて暑かった。熟睡感がまったくない。
朝は掛け布団を跳ね除けていて、あまりの寒さで身体がカチンカチンになっていた。
おかげで一日中、睡魔との闘いになった。仕事中、一瞬落ちたような気もする。
ふとん乾燥機って、そういうものではなかったはずだ。
2010.03.02 寒の戻り
別に夢や希望を捨てたつもりはないが、
ひとヤマ当てて金儲けしたいというムラっ気を諦めてしまうと、
残るは、寒いの、暑いの、眠いの、腹減ったの、と、まるで動物だ。
仕事のことで胃がキリキリするような思いは二度とごめんだが、
最近、何ともカサカサな感じがする。
これを書いている23時46分現在。
終電めがけホームを駆け下りていた昔が、嘘だったような気がする。
2010.03.03 ひな祭りの歌
さる方とこんな話が出た。
「♪明かりをつけましょぼんぼりに/お花をあげましょ桃の花/五人ばやしの笛太鼓~」
その後に続くのが「今日はたのしいひな祭り」なのか、
「今日はうれしいひな祭り」なのか?
答えは前者。そもそもこの歌の題名が「うれしいひなまつり」。混同しがちとなる。
「着物をきかえて帯しめて/今日はわたしも晴れ姿/春の弥生のこの良き日」
さて、この4番の歌詞をきちんと知っている人っているのだろうか。
いや別に自分がひな祭りの話をする必要などまったくないのだが、
こういう日に全然違う話というのもしにくいもので…。
ところでリカちゃんのひな人形ってまだ売っているのだろうか。
2010.03.04 地下鉄銀座線
上野駅から地下鉄銀座線に乗り換えて三越前駅まで行く。
銀座線は開通が昭和2年。
父親と生まれ年が同じという日本最古の地下鉄路線なのだが、
最初の地下鉄だけに駅舎も地上からそれほど深くない。
天井が低いのは、当時の日本人の平均身長を反映しているのだろうが、
とにかく21世紀であることを忘れさせるほど、駅舎が驚くぐらいにレトロ。
いつも銀座線に乗るたび昭和を感じるというよりも、「帝都」を感じさせる。
2010.03.05 ヒルズ
アナクロな私には、六本木のイメージといえば大交差点の「アマンド」だ。
深夜、車で乗り付けては天鳳のラーメンを喰っていた頃も昔の話になった。
日比谷線の出口から迷路のようなコンコースを抜け、目に飛び込む巨大なタワー。
確かにこんなところから下界を見下ろせば天下を獲った気になるのかもしれない。
2010.03.06 日本アカデミー賞
作品賞に『沈まぬ太陽』。『劔岳・点の記』が最多の6冠受賞。
悪い映画ではないのだろうが、この賞は33年経っても相変わらずだ。
撮影・編集・照明・美術・録音などの技術部門をわかって投票しているのか。
そもそも投票者は年間で何本の映画を観ているのかという疑問もある。
なまじテレビ中継などやるので、これが一番権威ある映画賞だと思われているのが痛い。
2010.03.07 計画
万事無計画の人間ではあるが、遊びの計画は楽しい。
そこに旅という要素が入ると、あれもしたいこれもしたい、あの人に会いたいとなる。
そうなると時間がどんどん詰まってきて、隙間がなくなっていく。
こうして茫洋としていたものが具体性を帯びてくるのが計画の醍醐味。
「家に帰るまでが遠足だ」という常套句があるが、
実は思い立ったときから遠足は始まっているのだ。
2010.03.08 音信不通
前職のスタッフのひとりと偶然ばったり顔を合わす。
聞くと、飛び出して行った人たちが音信不通だという。
別部門もスタッフ達も解散してバラバラになったらしい。
滅多に覗かない2chの掲示板にその詳細があって、
中には解散を惜しむ声もあった。
寝袋、電気釜を持ち込み、連日徹夜をしていた彼らの姿を鮮明に憶えているが、
あれはもう「この仕事が好き」という範囲を超えていた。
結局、あの高田馬場の地下事務所での日々は何だったのだろう。
2010.03.09 コートを脱いだら
一度コートを脱いでしまうと、なかなか着る気にはなれない。
夜は映画に行くつもりだったのでちょいと気になっていたのだが、
もう3月に入ってコートなんか着てられるかと思った。
思えば、朝から雲行きは怪しかった。
それが夜の訪れとともに雨がみぞれとなり、はっきり雪になった。
映画館は駅から少々歩くので映画鑑賞は中止。
それどころか、強い風と雪で傘を持つ手もかじかみ、背中を丸めながら帰宅。
こんな日にコートを着ずして、いつ着るものやら。
2010.03.10 人身事故
終電近くになってから東急田園都市線が人身事故。
事故の詳細はわからないが、乗換駅で足止めをくらわされた。
他線へ振替輸送をするにも電車の本数も減る時間なので乗客の捌きは大変だろうが、
JR横浜線との情報の連携さえうまくやれば、混乱も緩和されていたのではないか。
乗換駅の長津田駅はJRが「ながつだ」で東急が「ながつた」。両者とも譲らない。
結局、電鉄同士のメンツが優先で利用者の混乱などは二の次なのだろう。
まあ昨日の寒い雪の夜の出来事ではなかったのが救いか。
2010.03.11 寒暖の差
春三月に「ひと雨ごとに暖かくなる」とはよくいう。
「昼はコート要らないが夜の寒さが読めない」とも。
こんなことを毎年何回繰り返しいっている。
いつもの三月と明らかに違うところ。
どうも鼻がムズムズし、目が痒い。
ついに花粉症デビューというやつだろうか。
2010.03.12 ノートPC購入
別にパソコンを外にまで持ち歩いき、データ通信などするつもりも、必要もないのだが、
ビジネスホテルにLANケーブルがあると一瞬、欲しいなと思うことはある。
何よりも実家に帰ったとき、パソコンがないのはつらい。
ということでノートPCを購入することにした。
昔、マックのパワーブックG3を買って以来だが、
あれと比べると信じられないくらい、軽くなって、まるでおもちゃのようだ。
ネットワークやデータ通信といったものが今やおもちゃなのだろうが。
2010.03.13 海よ、空よ
赤い電車に揺られながら近くの半島へ。
龍馬の妻だった女は名もない墓地に眠り、
画面一杯に広がった宝石箱のイルミネーションが、
都会の大パノラマは夜のきらめきの中にとけていく。
浮かんだり沈んだり、ネットが繋がらなかったりと、一日がざわめいていた。
2010.03.14 線
朝の訪れがまどろんでいると感じるのは春の報せなのか。
いつの間にか途方もないところに来てしまったようにも思う。
シーンのひとつひとつが流れる時を潤してくれるようでいて、
曖昧な瞬間の積み重ねでしかなかったような気がする。
今をしっかり抱きしめることができる人だけが、
真っ直ぐな線を生きられるというのだろうか。
シーンはいつも突然に現れては、永遠の曲線を作っていく。
例えば、それが自分の人生ならば、それもまた愛しいのだと思いたい。
2010.03.15 さてと
追いかけているようで、いつも追われている。
つまるところ「生きる」とはそういうことか。
かすみを食っているわけでもなく、文句をいえばキリはないのだけど、
レースは必ず勝てばいいってものでもないだろう。
さりげなさとは無縁であっても、さもしいばかりでは味気ない。
まだまだ追いかけて、追われ続けなければ。
2010.03.16 夏日
確か一週間前の火曜日には雪を見たような気がするのだが、
今日は神奈川で25℃の夏日を超えた。
街にコート姿とTシャツ姿が混在していたように、
散漫な風景が、腑抜けた気分の中で広がっている。
2010.03.17 大ジョッキ
生ビールを大ジョッキで呷る。
職場のこと、業界のことなどを一気に飲み干しながら、
初めて上司とサシで飲む。
最近の居酒屋チェーンが大ジョッキと呼ぶものは、本来の中ジョッキ。
今夜のは正真正銘の大ジョッキだった。
思わずズシンと握りに力が入る男臭さよ。
2010.03.18 巧いなぁ
通勤の車内広告で見かけたカンロ飴の広告。
“家族間の会話は、昔から無料です。”
ちょっぴり皮肉を利かせつつ、しみじみ含蓄がある。
何かたまらんな~
2010.03.19 送別会
今の勤め先は経理を別会社に委託する形をとっている。
そこで担当してくれていた女の子が家庭の事情で退社するという。
初めて会う人と送別会というのも妙な具合だったが、
こんな形で自分が初めて送別されてから早くも20年が経つ。
まったく勤めていた期間のすでに倍も月日が流れてしまったことに驚いてしまう。
20年の手応えなど本当に頼りないものだと実感しつつも、
これから20年を重ねると、普通に老人となっている自分も何だか凄い。
明日、どうなるかわからんのだけど。
2010.03.20 春嵐
何だろう、最近はたまに偏頭痛が頻発する。
酒を飲むと頭の一点がズキズキすることがあったり、なかったりする。
もともと塩分過多で脳溢血、クモ膜下出血の家系。
一度検診した方がいいかもしれない。
そんな晩、ガラス戸を突き破らんばかりに嵐が吹き荒れていて、
頭の周辺がやけにざわついて妙に眠りが浅かった。
つくづく休みの日でよかった。
…去年もこのタイトルで書いたな。
2010.03.21 シェービング
映画に行く予定だったが、どうも体がしんどいので昼からスパにてリフレッシュ。
超水泡ジェットバスをダブついた腹めがけて噴射し続け、体重を0.5キロ落とす。
ついでに理容コーナーで髭をあたってもらう。
去年あたりからシェーブだけで床屋に行くのがマイブームになっている。
電気シェーバー派なので、なかなか瞼の上を剃ることがないので有難い。
蒸しタオルで開いた毛穴に、泡立ったクリームがしみこんでいく至福感もたまらない。
思わず意識が遠ざかった日曜の昼下りだった。
2010.03.22 丹前
軽装で出掛けたことを後悔した朝。
あまりの暑さにシャッ一枚になった午後。
そして今は丹前を羽織っている。
今月は雪も降った、夏日にもなった。
3月はめんどくさ~、早よ去れ!
2010.03.23 π
ふとテレビから「円周率」というフレーズが聞こえてきた。
円周率か、随分と懐かしい感じがする。
そういえば「ちりとてちん」のお父ちゃんは何桁まで暗記していたっけ。
π=3.14。ゆとり教育時代には、単に3と定義されて物議を醸していた。
まてよ?そもそも円周率ってなんだ。円の周の率?わけわからん。
あんなに3.14を使って悪戦苦闘させられたのに、そのものの意味がわからん。
もともと算数も数学も苦手だが、それ以上に私はとてつもなくドアホなのではないか。
「平面幾何学において円周の長さを、その直径で割って得られる値は円の大きさに関わらず一定の値を取る。この値を円周率という」
…だそうです。調べたあとでも訳わからん!
2010.03.24 善玉・悪玉
テレビや映画から勧善懲悪がなくなって久しい。
そうなると「善玉」「悪玉」という言葉もすっかり使われなくなった。
いやいやそんなことはなく、私は月に何度かこの言葉を聞いている。
「善玉」「悪玉」の後にコレステロールとつくと妙に耳馴染みがいい。
私の体内には悪玉がはびこり、善玉は廃れる一方のようだ。
本日から薬剤投与が始まった。
2010.03.25 明日、開幕
セ・リーグ開幕戦前日。
思えば、城島加入で期待は胸を膨らませ、赤星引退で一気に萎んだオフ。
期待1/3で、不安2/3といったところか。
とにもかくにも2010年ペナントレースの幕が切って落とされ、
出発2日前だというのに、はやる気分でバッグに荷物を詰め込む。
2010.03.26 幹事撃沈
恒例の懇親会で今回は幹事の役目を仰せつかったのだが、
酒が良くない方向にいってしまったか、後味として懇親にはならなかった。
誰もがもっといい職場環境にしたいという気持ちはあるだけに、残念。
口には出さなかったが、前職の数十倍は恵まれた職場であるとしか思えないのだけど。
2010.03.27 水の都
梅田界隈が高度成長の上海を思わせる建設ラッシュ。
何でも西新宿以上の摩天楼が林立するという。
今まで東京のテレビで紹介される典型的な大阪の絵は、
「グリコの大看板」と「ずぼらやの河豚の向こうに通天閣」が定番だったが、
今後、大阪のランドマークがガラリと変わるのかもしれない。
個人的には中之島を淀川沿いに、古い建造物をウォッチしながら歩く風情が好きだ。
2010.03.28 再会と宴会
一に再会、二に宴会、三、四はなくて五に野球。
これがいつもの遠征基本理念。
とにかく時間があっという間に過ぎていき、
久しぶりに気持ちよく生ビールがガンガン喉に吸い込まれていった。
大袈裟にいえば生きる意味ってこれだよなとも思う。
…試合がもっとビシッとしていれば「三、四はなくて~」のくだりはなくなるか。
2010.03.29 眠っ
やはり深夜バスで帰京。池袋到着が朝6時半、そのまま仕事いうのはキツイ。
今回は奮発して3列シートを使ったのだが、熟睡とはほど遠かった。
もう深夜バスでの移動はこりごり。
などといいつつ、ターミナルから長距離バスが出発するのを見るたびに、
旅への欲求が募ってしまうのだけど。
2010.03.30 職場にて
今の職場には警視庁のOBが数名いる。
話題となったのが、石川県でスーツケースから女性の胴体が発見されたニュース。
どなたも若い頃には変死体や轢死体に携わった経験をしてきたとのことだが、
昔は死体を処理する際に手袋をはめたら上官に怒鳴られたそうだ。
仏様とは素手で向き合うことがせめてもの礼儀だという考え方だったらしい。
今は感染症の恐れがあるため、手袋の着用が義務付けられているらしいが、
そういう精神風土は嫌いではない。
こんな話をリアルで聞けるのが大変に面白い。
2010.03.31 年度末
月末やら期末に緊張感がなくなって一年半。
今や球春到来だけが、年度の変わり目を教えてくれる。
暑くなったかと思えば、極端に寒くなり、季節感もあやふやで、
吐く息が白くなれば、もう買うまいと思っていた灯油も買わないわけにはいかない。
明日は雨だという。
冷たい雨にならねばよいが。
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