■2008.11
日めくり 2008年11月(平成20年)
2008.11.1
さて巨人と西武。役者は違うが昔から見ていた日本シリーズの定番。
かつては両者の戦いを「純粋」にプロ野球ファンとして楽しんでいた。
今夜の涌井と上原の両エースの投げ合いは見応え十分。
虎党たちもいろいろだが、
「阪神が出ないシリーズなどつまらん」という人たちは、
15年で最下位10回だった時代、よくぞ野球ファンを続けてこられたものだと思う。
2008.11.2
本当はカレンダーが捲れた昨日に書くべきことだったが、
先月はいろいろなことがありすぎた。
別に人生に革命が起きたわけでもなんでもないが、
エイゼンシュタインの映画のタイトルがちらつくくらいに、
この年の十月は長く記憶に留めておきたいと思う。
しかし多くの出来事は相応の疲れも連れてきたのか、
今日は思い切り惰眠を貪るなり。
このタイミングでの連休は誠に有り難いではないか。
2008.11.3
ブログには書かなかったが、
『ハンサム☆スーツ』のエンドロールにT君の名前。
製作プロデューサーの筆頭。そういう歳にもなった。
彼とは若い頃、古いフランス映画の販促の打ち合わせをした。
その後も作品プレゼンの席で一緒になったり、
転職の際に挨拶もした。
その時「いつでも訪ねてきてください」ともいわれたのだが、
とてもではないが、遠くに行き過ぎてしまったようだ。
一体、こちらは何をしてきたのだろう。
2008.11.4
生まれて初めて定時で終われる仕事に就いたはいいが、
午後18時に放り投げられて通過する池袋、新宿、渋谷。
まだまだアパートには帰りたくない。
久々にお笑いでも観るかとルミネtheよしもとに寄る。
休憩中に日本シリーズの経過を見たら笑うに笑えず。
困ったものだ。
2008.11.5
円高、株安、世界同時不況で大騒ぎ。
小室が捕まり大騒ぎ。
大統領が生まれて大騒ぎ。
おかわり君が連発して大騒ぎ。
…事故米の話は何処行った。
2008.11.6
ニュースでは「一日中、暖かい陽気でした」だと。
ずっと事務所にこもっていたのでわかりません。
失業中だった後輩から、やっと仕事が決まったとのメール。
「おめでとう」から始まる数行のメールだけで一時間費やしてしまった。
偉そうなことは何も書けんかったです。
2008.11.7
「週刊金曜日」という大キライな論調の雑誌の主力編集委員であり、
長髪、Gジャン、Gパンでテレビに登場してからずっと、
どう聞いても違和感でしかない言動を繰り返していた男。
しかし、そういう世代の代表者が鬼籍に入ったとなると一抹の寂しさはある。
もう自分の中のイデオロギーは磨耗し尽くされて風前の灯だ。
筑紫哲也の訃報に思う。
2008.11.8
M−1の3回戦のチケットが取れなかった午前10時半。
朝ドラの一週間分放送を観終わった午前11時。
目玉焼きを作って冷ご飯にぶっ掛けて食べ終わったのが午後14時。
午後15時に湯浴みに出かけ、座敷で1時間半ほどの雑魚寝。
従業員にサウナ室のモニターを野球にしてくれと頼んだ午後18時。
岸孝之の投球に見惚れて、その後は時間を失念。
今年はうるう年だったことを何故だか思い出しながら、
雑魚寝した1時間半が効いたようで、無為に時計の針をやり過ごしている。
休日というのは本当に有り難いなり。
2008.11.9
昼に起きてから頭痛がひどかった。
とくに予定がない休日には定番の症状だ。
食器の洗物も放ったらかして布団にもぐりこむ。
起きたときには4回表2−0で巨人リード。
渡辺久信が宙に舞った頃には痛みも引いていた。
アンチにはこれ以上ない特効薬だ。
今季に限っては対処療法みたいなものなんだけど。
2008.11.10
帰宅ラッシュ真っ盛りの電車で、偶然、目の前の席が空いた。
「これはこれは」と思ってドカっと腰をおろす。なんたるラッキー♪ 感謝、感謝。
しばらくすると目の前に立つオジサンのカバンが膝を圧迫するのが気になり始める。
5分、10分…次第にイライラが募ってオジサンを睨みつける。
なんで「座れてラッキー♪」と「感謝、感謝」をあっさり忘れてしまうのだろう。
2008.11.11
フリスク、目薬、ブラックコーヒー
屈伸運動、キシリトールガム、流しの前で一服
2杯目のコーヒーを飲み干して、また目薬。
……はっりいってキツすぎるわ、この仕事。
2008.11.12
最近、一日がひどく味気ない。
アパートの玄関から改札を入ってホームまで4分。
東京メトロ副都心線の4番出口を上がると目の前に職場。
下手すると一日で外気に触れる時間が5分もないではないか。
お日様に当たらないと骨密度に影響するというのは本当かも知れない。
2008.11.13
来季のプロ野球の日程が発表され、つらつらカレンダーを見る。
ひとかどの野球ファンを自認しつつ、
オフの更改や補強の話題はまったく興味なし。
春に蓋が開くのをじっと待つ日々がはじまるなと思ったら、
満身創痍のライオンズがアジアシリーズを闘っている。
もう今年も残り一ヵ月半だぜ。
2008.11.14
若者の「行く道」を聞かされるより、
老いた人の「来た道」を聞くほうが好きだ。
過去を振り返って何が悪い。
人生なんて99.9999999…∞で過去ではないか。
人生語りが過去のことであっても、
間違いなくそこに、その時点での「現在」がある。
それを想像するのがスリリングで楽しい。
2008.11.15
電気風呂に入ると、調子が悪い部分に文字通りビリビリと電気が走る。
腰痛のときは腰にビリビリ、肩こりのときは肩にビリビリ。
案の定、首の後ろから肩にかけて電気が走った。
それと股関節にも。
ん、股関節?なんでだろ…(まったく意味不明)
2008.11.16
先日、Gパンを一枚買った。
もしかするとGパンなんか買うのは最後かもしれない。
革靴を買い、スタジャンを買い、今日、眼鏡を新調した。
買いたかったものは以上。
あまり欲しいものが見当たらないというのも寂しい話だ。
2008.11.17
飲み屋のテーブルに着いた途端にツレはケータイを検索。
一次会は「ホットペッパー」で10%割引。
二次会は「ぐるなび」で生ビールが一杯無料。
ただでさえ財布にはポイントカード、クーポン券、スタンプカードがあふれている。
パンパンに膨らんで尻ポケットから取り出すにもひと苦労。
割り引きカードの数だけ絶対に無駄な消費をしているな。
2008.11.18
定時に事務所を出られるのはいいのだが、
これから夜本番という矢先に大都会に投げ出されるのはつらい。
住処に帰ったところで、口うるさい親がいるわけではなく、
まとわりついてくる子供がいるわけでもないのだが、
どうにも真っ直ぐに帰る気がしない。
今、これを書いているのも何故かネットカフェ。
バカみたいですが。
2008.11.19
母親の誕生日なり。
「な〜んも出せんが、一応おめでとうございます」と電話した。
電話くれるだけでもありがたいとの返事。
ひと息ついたら、吐いたものが白く夜風に消えていった。
2008.11.20
酸っぱさが若い。
口当たりがいいとはいえるが、豊潤さとは無縁のシロモノ。
晩飯を求めたついでに酔狂で買ったボージョレーヌーボ。
酷評しながらも午後十時過ぎには寝床に沈んだ。
図らずも満足な睡眠時間がフランスから届けられたということか。
2008.11.21
新たな職場でひと月たった。
通勤−挨拶−準備−申請−対応−段取−確認−連絡−入力−受領−挨拶−帰宅…。
一定の流れはわかっても、まだまだ要領がよろしくない。
新たな通勤ルートの沿線の駅でそれぞれ違う発車チャイム。
渋谷−明治神宮前−北参道−新宿三丁目−東新宿−西早稲田−雑司が谷−池袋…。
まだまだ耳馴染むまでには至らず。
2008.11.22
一日の中で喜怒哀楽の「怒」「哀」がない日はないように思う。
時間を気にしながら参道の石段を昇っていたはずなのに、
思わず足を止めて見入ってしまう、山林に咲く一輪の魅力の凄さ。
実は「喜」「楽」がまったくない日なんてのも珍しいのだ。
2008.11.23
リメンバー・パールハーバーの時代が終わったかと思ったら元寇が来た。
四股名が何であろうと、火花を散らしたその瞬間は
ムンフバト・ダヴァジャルガル対ダワーニャム・ビャンバドルジ。
息詰まる差し手争いと、渾身の上手投げ。
久々にテレビ桟敷で前のめりになる闘いを見せてもらう。
なんてこったい。彼らの決死の覚悟と気合だけが国技を支えている。
2008.11.24
小春日和から一転して朝から雨。
修理に出しておいたシェーバーを受け取り、
ついでにキーボートも買い換えた。
字を書いても筆圧が高い人間は、キータッチもブサイクなのだろう。
キーボタンの戻りが悪くなっていたのだ。
アパートの部屋にまたひとつ燃やせないゴミが増えた。
いかんいかん、またしょうもない自虐かいな。
…さっさと寝るなり。
2008.11.25
歌姫は歌暦を圧巻のうちに綴った。
ここまで人に思いを届けることが出来るのは、
天賦か、技術か、情念か。
赤坂ACTシアター柿落とし公演『夜会VOL.15』
これで今年も最後の大波を越えたか。
2008.11.26
壁にかけたカレンダーも軽くなって左右に揺れる。
毎年のことではあるが、急激に時間が流れてきた。
おそらく一年に飲む酒量の半分はこの時期に飲む。
そう思うと胸やけがしてくる思いだが、
がんもどきからしみ出す出汁の旨さを噛み締めるように、
この忘れられない年を締めくくれたらと思う。
2008.11.27
議員さんのパーティに参加した。
伊吹前幹事長、中川財務相、中曽根外務相の話を聞きながら、
目は模擬店のローストビーフ、中華、寿司を目ざとく物色するなり。
まるで会場が巨大なオードブルの皿のようだった。
私は極めて政治的な存在にはなりえない。
2008.11.28
朝「目覚ましテレビ」の星占いで山羊座は最下位。
「そんな山羊座のあなたに贈る今日のラッキーアイテムは湯豆腐!」
そうか、湯豆腐か。では出勤前に湯豆腐を食べ…るかいな!(アホ)
最終金曜日は定例飲み会。池袋で延々と飲んだ後に、
ひとり夜風にあたるため新宿界隈をさまよい歩く。
歌舞伎町、さくら通り、ゴールデン街から花園神社まで、
ネオン煌く喧騒がほろ酔い加減に気持ちいい。
なるべく昔から知っている新宿を歩いていたつもりが、
細かい小路やよく行った店の場所を忘れている。
そういえば湯豆腐食うのも忘れてた。
2008.11.29
気がついたら舗道に枯れ葉が敷かれている。
そういえば随分前に木枯し1号が吹いたニュースを聞いた。
季節の変わり目に敏感になる年齢ってあるのだろうか。
普通なら今頃、夏物をクリーニング屋に出すのだろうが、
どうしようもない私は放置してあった冬物をクリーニング屋に出す。
2008.11.30
中島みゆきのDVDを観ながら、中島みゆきについて書く。
ここまで中島みゆき一色の一週間も珍しかった。
タイガースは浜の番長に失恋した。
それでいい。ベイファンに「わかれうた」は歌わせたくない。
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