■2009.03
日めくり 2009年03月(平成21年) ◄►
2009.03.01 散髪
子供の頃、母親の不注意で頭を怪我し、側頭部に十円ハゲが出来た。
母親にとっては、それが相当に忌まわしい記憶になっているらしく、
菅原文太に憧れて角刈りにしたときには露出したハゲを本当に嫌がっていた。
以来、散髪屋では「ハゲが出ないように頼みます」というのが決まり文句となる。
髪を切って一気に目立った白髪頭を見ながら、ハゲだけが残っている理不尽を思う。
2009.03.02 弥生
気がつけば2月は何とも呆気なく去った。いや2月は“逃げる”が正しいか。
思えば受験も含め、春待ちの心理もあって2月ほど疎んじられる月もない。
3月になると日照時間の延びとともに、何となく心が外へと向いてくる。
因みに「弥生」(いやおい)の語源は“弥(いよいよ)生(生い茂る)”からくる。
春はそれほど好きな季節ではないのだが。
2009.03.03 ひな祭りなの?
図らずも雪のひな祭りになった。(…何が図らずもなのかわからんが)
ところが昔と比べてひな祭りが地味になってきたような気がする。
まず久月、秀月、東玉、吉徳などのTVコマーシャルをほとんど見なくなった。
昔なら今の時期、七段飾りやら、うんにゃ十段飾りと、もっと喧しかった。
少子化もあるのかも知れないが、所詮は伝統よりも好況の産物だったのか。
2009.03.04 なんてこったい!
世の中には二種類の人間がいる。
早起きできる人間と出来ない人間だ。
勤め先の方針変更で就業時間が30分早くなった。とんだ災難である。
単に30分早起きすればいいのだろうが、そういうわけにもいかない。
まず始発駅からの急行がない。乗り換え連絡の時間も微妙にずれる。別の路線も考えた。
何と30分早く職場に行くには、玄関を50分早く出る必要があることが判明。
なんてこったい!とうとう6時台に起床しなければならなくなる。
ダイヤ変更熱烈希望!
2009.03.05 啓蟄
WBCが始まった。中国相手にワンサイドに持っていけなかったのはいいとしても、
「これが国際試合だ」という常套句は現実論としてどうなのだろう?
しかし藤川球児が締めくくった後にインタビューに応える原辰徳。ビミョーな違和感。
タイガースは橋本健太郎がトレード。代わりにロッテから久保康友が来る。
ところがガングリオンで出遅れた久保田が前半戦絶望という情報も飛び込んできた。
センバツでは慶応の白村とPLの勧野に注目か。
そろそろ球音とともに冬眠から覚める頃だと実感。
2009.03.06 新宿西口
お化けガードをくぐり、ションベン横丁と並行しながら新宿駅西口へと歩く。
夜になると怪しげなお香やアクセサリの店が出る。
かつては堂々と「脱法ドラッグ」を名乗る屋台が出て、怪しげな薬を売っていたものだ。
金券ショップが数件連なる先を抜けると占い師たちの雪洞が並ぶ。
街頭の手相見や易に見てもらった経験はないが、酔客たちが何人か列を作っている。
以前、突然声をかけられ「そこの貴方、気になる相が出てますよ」といわれた。
あんな悪質な客引きもないだろうと、今夜もこの通りで思い出し怒りが湧く。
2009.03.07 緊張
野球中継を肩が凝るほど緊張して観ることはあるが、
3年前の東京での韓国戦の緊張感は今までとまったく種類の違うものだった。
むしろアメリカに舞台を移してからの方が楽しく観ていられたような気がする。
今日も初回の攻防は殆ど正座しながら食い入るように画面を見つめていた。
回が進み、どうやら日本圧勝の形成になって緊張は解けたのだが、
タイガースの岩田の登場で再び緊張感が復活して、またも正座。
しかも四球−ボーク−死球という立ち上がりには身が縮む思いだった。
まったく…子供が勝負の世界にいる親の気持など、想像を絶する領域だ。
2009.03.08 悪戦苦闘
職場で戴いた鹿肉の塊と悪戦苦闘。
狩猟で仕留めた野生の鹿なので、余分な脂肪は一切なく筋肉も凄い。
本当は「肉たたき」とかがあればいいのだろうが、スジを切るのに一苦労だった。
少しだけ塩コショウで焼くと、ジャーキーのような味わいでそれなりに旨いのだが、
ワインで煮込んだ途端に部屋中に獣の臭いが立ちこめて往生した。
下手にネットの「本格レシピ」なんて覗くものじゃない。
2009.03.09 虎キチ?
阪神ファンには「俺こそが虎キチだ」と“アピールしたい症候群”でがあるようだ。
球場ではユニフォームの背中に「勝っても負けても虎命」という刺繍を見かけるが、
もう球場で「負けても」なんて文字を見たくないので「アホか?」と思う。
以前、球団掲示板で「阪神は好きだが、野球は嫌いだ」という投稿に仰天した。
例えば、国際試合には興味がないという阪神ファンの声を聞く。
それは一応わからなくもない。趣向は個々の自由だ。
しかし明らさまに“アピールしたい症候群”が原因の奴がいるとドッ白けてしまう。
藤川が、岩田が決死の思いで闘っている姿を無視してまでアピールする神経が不明。
高校球児のように負けて涙を流すプロの選手が見られるのは国際試合だけ。
野球ファンとしてもWBCなんて最高に美味しいエンタティメントだと思うのだが。
2009.03.10 アホネン
フィンランドのスキージャンプの名手、アホネンが復活するとのニュース。
次にカーネル像が24年ぶりに道頓堀で発見されたというニュース。
更にルアンダ沖の船舶を海賊の驚異から守るべく自衛隊派遣の是否を問うニュース。
実際にフランス海軍と海賊との交戦の映像が流れる。捕えられ連行される海賊たち。
何故か髑髏の旗なびく帆船と、鉤の義手に片目パッチの船長が出てくる気がした。
久々に春らしい陽気の中で頭がすっかりアホやネン状態になってしまったようだ。
2009.03.11 ・・・なんでだ?
「カーネルの下半身も出て来たらいしいね、おめでとう」
「ありがとうございます」
・・・なんでだ?
Amazonに注文したDVDが来ない。検索追跡するとなんと【メール便3/9配送済み】。
・・・なんでだ?
普段、自分宛ての荷物は職場に送らせているのだが、
(アパートのポストがボロい、雨が降ると郵便がズブ濡れになる)
普段からDVDがやたらと配達される職場なので、
宛名かまわず封を開けられる怖れがあるためアパート着で手配していた。
S急便に問い合わせ、ドライバーに繋ぐと「一昨日昼に玄関の脇に置いた」という。
・・・なんでだ?帰宅は夜やぞ。風で飛ばされたり、持って行かれたらどうすんだ!
もしやと思い、別棟の○○○ハイツの同じ部屋番号の前まで行ってみると・・・。
早い話が自分宛ての荷物は丸二日間放置されていたことになる。
・・・なんでだ?ちったぁ飛脚の心とやらを大切にせい!!
2009.03.12 拳の詩
「試合後、妙にオカンが綺麗に見えた」
は8度目の防衛を1ラウンドKOで達成した長谷川穂積のコメント。
念願の世界王者になった粟生隆寛は「おとうちゃん〜!おかあちゃん〜!」と絶叫した。
拳を交えて殴り合った男たちの誇りは、肉親への愛に帰結するのかも知れない。
久々に男たちのいい顔を見せてもらった。
2009.03.13 行列
池袋を東口から西口を歩く。
東武のデパ地下から長い列がコンコースまで延びている。
同様の行列が西武のデパ地下にも。
おそらく人気のスイーツとやらがTVに紹介されたのだろう。
と、思っていたら並んでいるのはお父さんや兄ちゃんばかり。
こりゃ義理返しも大変なもんだと思いつつ、半額セールのラーメン屋に飛び込ぶなり。
2009.03.14 春嵐
激しく窓を叩きつける雨と風に早くから目を醒ます。
「不用意に 顔出すものへ 春の雨」
たまたま流していた衛星放送の『俳句王国』で紹介された句。
春の予感に芽をふいたり土から顔を出してみた虫たちに容赦のない春嵐。
なかなか生きていくのもままならないものだ。
「もののけも 人も一緒に 春炬燵」
つい先日、もう要らないだろうと思いながら念のために買い足した灯油。
その灯油が空になるというのだから、いくつ齢を重ねても季節の変わり目は読めない。
2009.03.15 Photoshop
久々にPhotoshopで画像を弄っていたら「あっ」という間に夜なべになった。
かつては下手なりにPOPからチラシ、ジャケットデザインまでやっていたのだが、
はっきりいって、ますますセンスが悪くなり感性も鈍っている。
こういうこととは無縁の仕事になってしまったので仕方ないか。
さて、明日の早朝野球中継のため、いかに早く寝るかというのが今日最大の課題。
平たくいえば、飯を食った後に襲ってくる睡魔に打ち勝つこと。
ところが睡魔に負けて正味30分ほど落ちてしまった。
このたかが30分が下手をすると就寝時間を3時間遅らせることになるから不思議だ。
2009.03.16 頭ガンガン
朝の5時から6回の終了までWBCの中継を観た。
一球一球に込められた“切羽詰った感”がこたえられない。
だだ絶対的に睡眠時間不足の身体に追い討ちをかけるが如く、飲み会が始まった。
久々に頭が痛くなるほどビールを浴びてしまう。
別に侍ジャパンの祝福をする予定ではなかったのだが。あ痛たたたたた。
2009.03.17 クレセント錠
安普請のアパートは何かと建てつけが悪い。
とうとう無理が生じたか、サッシの窓の鍵が壊れた。ん?窓のサッシが正しいのか?
渋谷の東急ハンズに寄ってクレセント錠を探すと、
型番別に無数の鍵がフックで吊るされていた。
こんな単純な鍵にもこれだけの種類があるとは思わなかった。
どれだけ需要があるのかわからないが、随分と効率の悪いことをやっていると思った。
きっとこういう業界にもいろいろと悩みがあるのだろう。
2009.03.18 負けんなよぉ…
断片的に試合経過だけ追っていたのだが、
結果がわかってしまうと、後から試合の詳細を確認するという作業は…
…韓国戦に限り無理!
キューバって連勝させてくれるかなぁ。
2009.03.19 首つながる
「なでしこJAPAN」は大概だと思うが、
素直に考えると「侍JAPAN」というのも変な言葉だ。
意趣返しすれば「フレンチ懐石」みたいなものか(違うか)
しかし「原JAPAN」でなくて本当に良かった。
個人的にはこの命名には随分救われているのだ。
将来、歴史の教科書に載りそうなカストロに戦力を分析されたのだから、
侍JAPANも捨てたものではない。
2009.03.20 仕度
ちと浮世から離れる。
その言葉自体が浮世離れも甚だしいのかも知れないが、少なくとも日常から抜けたい。
たかがPC環境から離れるだけの話。ノートPCを持っていれば更新は出来るだろう。
こうしてPCと対峙することで日常と繋がっていることを確認しているのか、
これ自体が日常なのかはわからないが。
2009.03.23 背中合わせ
楽しいことはつらいことと背中合わせにあるから楽しい。
しかし喜びはいつも束の間の範囲にある。
それが、ほんのひと時のことでも記憶の中で生き続ければ永遠になる。
明日から日常を一生懸命に生きてみましょうか。
2009.03.24 WBC終了
高田馬場で飲みながら、それぞれの職場でWBCの中継をどう観ていたか話題になった。
ネットの速報を覗いていた者あり、会議室のテレビで観ていた者あり。
こちとら、同点に追いつかれて延長戦に持ち込まれたあたりが一番忙しかった。
それでも隙を見つけてはワンセグで試合を追っていたので、仕事になっていたかどうか。
何はともあれ面白れーもんは面白れーのだから仕方がねー。
2009.03.25 人それぞれだが
同じことを語っても面白い話にする人とつまらなく聞こえる人がいるものだが、
とくに自慢話を語りたがる人は、自分が周りにどう思われているか気をつけた方がいい。
語れば語るほど、小さく見えてしまうというドツボをもっと自覚すべきなのではないか。
そこに芸やリアリティがなければ呆れられるばかりで、
とくに武勇伝など自分で語るのではなく、人に語らせるのが芸のうちではないか。
最近、そんなことをやたらと思ってしまうのは何故だろう。
2009.03.26 捲土重来
歓喜のシャンパン・ファイトでやや控えめにおどけたポーズをとっていた藤川球児。
「起用法はベンチが決めることだし、決して誰かを憎んではいない」と大人の発言。
しかし「納得はしていない。クソッと思う気持ちは胸にしまっておきます」とも。
満面の笑みを作りながらニュース番組に出演し、WBC連覇を称えていた星野仙一。
「我々が北京で味わった無念をよくぞ晴らしてくれた」と爽やかにコメント。
侍JAPANの快挙に沈黙するより、前に出て行こうと腹を決めたのだろうと見た。
ふたりの捲土重来の思いを見守りたいと思う。
2009.03.27 昨日の話
「−日めくり−」でも何でもなくなってしまうのだが、
昨日の朝、玄関を開けたら雪が降っていた。
それはもうはっきりと雪が降っていた。
肩にも積もるろうかというほど降っていた。
通勤電車は東京に入るとずっと地下鉄になる。
地下鉄の出口を上がった途端、嘘のような日光に照らされた。
職場で雪の話をしたら思いっきり不思議な顔をされた。
玄関開けたら、もうはっきりと、肩にも積もろうかという雪が……
2009.03.28 消滅(泣)
申し訳ないことにブログの更新が止まったままでもカウンターは進んでいる。
訪ねていただいた方には「ごめんなさい」というほかはないのだが、
書くネタはそれなりにあっても、どうも筆が進まない。
茂山宗彦氏出演の芝居に行った際、ロビーでサインを貰える機会を得ながらも、
レイニー師匠制作の扇子を持っていくのを忘れたというチョンボも痛かった(笑)。
まあ、自宅PCの前で溜息ばかりついていても仕方ないので、
気分を変えようとネカフェに出かけて下書きすること三時間。
ところが原稿をバックアップしていたUSBメモリを店に忘れてしまった。
慌てて電話するも「見つかりません」というツレない返事。
消えてしまったものを改めて書き起こすには倍のエネルギーがいる。
今度は溜息をつく気にもならず、早々にふて寝した。
2009.03.29 花冷え
駅前のスーパーのエンドコーナーに「お花見コーナー」なるものがあり、
ワンカップやビール、お惣菜に乾きモノ、スナックが並べられていた。
今日の寒空で花見をやったら一撃で風邪をひいたのではないか。
そもそもそのスーパーの裏手にある桜の木はまだ3分咲き。
「花冷え」という言葉すらピンと来ない。
2009.03.30 しょうもない
森田健作が千葉県知事に当選。
「成田から羽田までリニアモーターカーで結ぶ」という公約を立てていた。
そんなものが必要であるのかどうかは別としても、
当選会見でのインタビューでこんな質問をした記者がいた。
「もし実現しなかった場合、どう責任を取られるのでしょうか?」
今や地方自治の首長が夢を発信することすらマスコミは許さないというのだろうか。
「責任=辞職」の大合唱にマスコミの尊大さが見え隠れして気分が悪い。
2009.03.31 送別会
花束を渡すような送別会など何年ぶりだろう。
たった半年ながら、お世話さまでした。
しかし酒の席で、やたらと食欲が加速する性分からも送別したいのだが。
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