■2016.08

日めくり 2016年08月(平成28年)         



2016.08.01 嗚呼・・・千代の富士

“怒涛”“破竹”の勢いという言葉は、
千代の富士が関脇-大関-横綱と駆け抜けた様をいうのではないか。
NHKニュースが都知事選の投票所を映している最中、速報のテロップが入った。
“元横綱・千代の富士61歳 膵臓ガンのため死去”
真っ正面から立ち合い、前みつを掴んで引きつけると相手の足は浮いた。
小さな身体に鋼の肉体。豪快な上手投げで大きな相手を何度も転がしてきた。
優勝で横綱を決めた一番は川崎競輪場の警備員詰め所でオッサン達と大歓声をあげた。
俄かに信じ難いのは、あんなに強い男の天命がたったの61年だったということだ。


2016.08.02 さすがに車は飛ばなかったか

一昨日『バック・トゥ・ザ・フューチャーPARTⅡ』を観た。
記録によると初観賞は1989年12月に相鉄ムービルとある。
ただ映画は1985年が舞台で、その30年後の未来旅行が描かれているのだが、
とにかく映画は4年前の場面を再現しながら過去も未来を描くというややこしさで、
初見の時、しんどい作業をよくぞやったものだと変なところに感心した。
いやそれよりも1985年から30年後の未来となると2015年。
去年、ハリウッドの想像力と現実が何処まで合致しているかが話題となった。
映画の2015年では車やスケボーが空を飛んでいる。さすがにこれは無謀だったか。
『ジョーズ19』もさすがに実現しなかった。
薄型の大型テレビは実現した。そのテレビと会話が可能。これはあるのだろう。
しかしマーティが働く日系企業からの解雇通知はFAX。
(今描くなら日系ではなく中国系だろうな)
何よりもインターネットやスマートフォンの普及は見抜けなかったようだ。
それを思うと、この30年のイノベーションはネットに特化していたということか。
マイケル・J・フォックスがパーキンソン病に冒されることになるのは悲しいが、
この映画は2015年を比較するより、1989年当時の未来予想を窺う楽しさに満ちていた。
そういえば『2001年宇宙の旅』は33年後の未来を描きつつ、すでに15年が過ぎ、
『ブレードランナー』の魔界のようなロスアンゼルスにもあと数年で到達する。
それぐらいの歳月を私もくぐってきたということか。齢をとるわけだ。
初見の相鉄ムービルは東急系となったが、今も健在なのは嬉しい。


2016.08.03 目覚しの雷鳴

今まであまり記憶にないのだが、雷鳴で目が覚め、次いでアラームが鳴った。
なんてこった・・・カミナリ様に起こされちまったよ。
雨降りの出勤だけでもかったるいのに、嵐の中の出勤とは。
案の定、東急線のダイヤが乱れている。
こりゃ多少出勤が遅れても咎められまいと駅前のマクドナルドでゆっくり朝食。
雷で目覚めたという特異なことで、何でもOKになるわけではないのだろうが、
どうも私にはそういうところがある。


2016.08.04 夏休み・・・いつとれる?

夏休みは個々、バラバラに3日間づつとることになったが、
希望日を届けるようにいっても一向に出て来ない。
休めないのだ。GW前から滞っていた仕事がまだ解消していない内に、
お盆進行でまた膨れつつある。
ひとりは風邪でダウン。もっぱら私がうつしたということになっている。
(あながち否定できないが・・・・)
更に来週から職員がひとり辞職する。極めて危険な状況だ。
先週から残業再開。今週末も出られる人間だけ休日出勤だ。
休日手当など貰えず、どこかで代休をとる仕組みなのだが、
夏休みもとれないで代休もへったくれもない。
貧乏暇なし。こっちは遊ぶために働いているつもりなのだが。


2016.08.05 ひっそりと

一身上の理由とかで、職員がひとり辞めた。
それはそれで個々の事情で仕方ないのだが、正直、痛い。
それでいてひとり残業となって、誰にも気を遣わなくて済むとなると、
そっとスマホを取り出して野球の途中経過を覗いてしまう。
おっ、神宮ではタイガースが勝っている。ついでに広島勝て、巨人負けろ。
仕事はてんてこまいだが、本当にてんてこまいなのは己の心根だ。


2016.08.06 式典と祭典

朝起きて、NHKの総合テレビをつけたら、広島の平和式典の模様を映していた。
広島市長、安倍総理、子供たちのスピーチに耳を傾ける。
先のバラク・オバマの広島訪問を受けて、例年と少し雰囲気が違ったてきたか。
恥ずかしながらリオデジャネイロ五輪のことはすっかり忘れていた。
それどころか「開会式を見ていた」というメールを貰って、
夏の甲子園が今日から始まるのか・・・とすら思っていた。
実家に行くと親父がリオ五輪の開会式のダイジェストを見ていて、
あっ、今日だったんだと。
リオ五輪開会式はNHKのEテレで生放送していたらしい。
それを知っていたとして、平和式典の途中でチャンネルを替えたものかどうか。
そういうことだけは真面目にしておかなければという変なこだわりがある。


2016.08.07 面白い!『シン・ゴジラ』

齢のせいなのか、自分の中の棘々しい部分がどんどん削られていくのを感じる。
映画を観ても「好きな映画か、嫌いな映画か」との選択よりも、
「好きな映画か、そうでもない映画か」のどちらかでしかなくなったようだ。
庵野秀明が総監督した『シン・ゴジラ』は理屈抜きで好きになった。
いや、もしこれを30代で観ていたら理屈詰めで「嫌い」だったかも知れない。
そもそも前提として、「ゴジラ」シリーズの9割は駄作だと思っているので、
第一作を越えうる作品を放った庵野秀明を率直に称えたい。
まず、東京湾に現れた正体不明の巨大生物に日本人が初めて遭遇する設定がいい。
伊福部昭の音楽(いらん)など、庵野はごちゃごちゃとオマージュを散りばめつつ、
前シリーズを継承しないことで、『シン・ゴジラ』の確立に成功した。
“使途”のごとく突然現れるゴジラ。変体前の異様さには度肝を抜かれる。
この「一線を画した」感がとにかく半端なくいい。
想定外の出来事の辻褄合わせに終始する会議、会議、会議の連続。
まさかゴジラ映画でポリティカルサスペンスの面白さが味わえるとは思わなかった。
そしてゴジラが内包する根源化的なテーマである放射能。
その体内に溜めたエネルギーを放出する場面の美しさには本気で溜息が出た。
あまりに崇高な絶望感というか、まるで宗教的な昂揚感に包まれた。
思わず16年前に過ぎ去った世紀末が脳裏に甦った気がした。
強いて言えばこのタイトルは好きになれない。


2016.08.08 Ichiro MLB 3,000 Hits

正直いうと、「日米通算4257」の時は少し引いていた。
ある意味、ピート・ローズの難癖にごもっともという気分もあった。
「日米通算てなんだよ」との思いが強く、とにかく3000本安打を待っていた。
そのイチローが遂にメジャー通算3000本安打を達成。
ひとりの日本人がこれだけ大勢のアメリカ人から祝福される図は初めではないか。
チームメイトはもちろん、スタンドのファンたち、それを伝えるメディア、
誰もが歓喜と尊敬の眼差しでイチローを称えている。
柄にもなく日本人として誇らしい気分になってしまった。
これからのイチローは30人いる歴代達成者を次々と追い抜いていくことになる。
打って走って守って、そのすべてでMLBを驚愕させ続けた男。
ここまでの日本人は二度と現れない。それはもう絶対的に確信出来る気がする。


2016.08.09 陛下のお言葉

多岐に渡る告示、任命、認定、授与、署名といった国事行為。
被災地や施設の訪問。年間200回の行事参加。
日本国の大祭司として国民の安寧の御祈祷。
陛下の激務はここで羅列するまでもないことだが、
常に象徴天皇とは何かを追求され、自らその範となることを課したお姿。
そのお覚悟にはまさしく頭を垂れるしかない。
しかし陛下のお歳もすでに82歳。
今回、その思いをビデオで国民に語られた。
その経緯の中で憲法改正論議にまで発展しているが、
皇室典範を改変することが、果たして憲法改正に至る話なのか。
そもそも何故ビデオであって、生放送ではなかったのか。
歴史と格式をいうのなら、何故、明治以降のことばかりに拘るのか。
個人的には歴史を鑑みても「生前退位」も「生前譲位」もありだと思うのだが、
「全身全霊で象徴としての務めを果たしていくことが難しくなってきた」と、
陛下自身がおしゃっているのであれば、そうして戴くことが当然ではないのか。


2016.08.10 体操団体「金」!

あん馬でつまづき、跳馬で尻もち、鉄棒ではエース内村航平がまさかの落下。
床のスペシャリストといわれた白井健三までもがラインオーバーで減点。
「予選1位でなければ金メダルのチャンスも半分くらいになってしまう」
内村は戦前にそう語っていた。日本は予選4位。おいおいマジかよ。
ただ予選の得点が決勝には反映されないことを知って多少の安堵はしたものの、
決勝での演技ローテーションや試技順でかなりの不利を強いられるという。
早速、ネットで「内村はポケモンのやり過ぎ」と揶揄される始末だったが、
見事に彼らはやった。決勝での白井の跳馬が見事な着地を見せ、これで乗ったか。
いやはやこの大逆転勝利は素晴らしい。
表彰台で君が代を歌う彼らの晴々しかったこと。
そう君が代は胸に手を当てて聴くのではなく、高らかに歌うべきなのだ。


2016.08.11 金藤理絵・金、萩野公介・銀

「水泳界の澤選手になる!」と宣言していた平泳ぎの金藤理絵。
金メダルを掲げた顔が本当に澤穂希そっくりだったので笑ってしまった。
女子200メートル平泳ぎの金は岩崎恭子以来24年ぶりだという。
そうかバルセロナからもうそんなに経つのか。
萩野公介も200メートル個人メドレーで銀を獲得。
21歳で挑んだリオで400金と800リレー銅で3色のメダルに輝く。
萩野公介、羽生結弦、瀬戸大也、大谷翔平、藤浪晋太郎。
スポーツ専門誌は“恐るべき世代”と呼んでいた。
藤浪、いつまでも負けてんじゃないよ!
・・・・話がそれた。


2016.08.12 IWAKUMA!NO-NO!

オリンピックの最中ではあるが、MLBからご機嫌なニュースが飛び込んできた。
そうアメリカンスポーツから飛び込んで来るニュースはいつだってご機嫌だ。
岩隈久志、シアトルでノーヒットノーラン達成!
大歓声の中、チームメイトと飛びはね、ハグを交わす岩隈。
野茂英雄に次ぐ快挙達成に日本の野球ファンとしてなんとも誇らしいことだ。
「試合ではいつも1つ1つのアウトを重ねていく思いでやってきていたので、
その1つ1つの積み重ねがこういうかたちで達成できたことはすごく嬉しい」
この教科書通りのコメントが真面目で実直な岩隈らしくていいではないか。
いや、残念ながら生の岩隈を見ていないし、その性格までは知らないが、
制球力を駆使しながら考えて打ち取るスタイルは真面目そのものだといっていい。
なによりDH制のアメリカンリーグでの達成というのか素晴らしいではないか。


2016.08.13 なんじゃ?絶対王者さんよ

柔道100キロ超級で国際試合6年無敗の“絶対王者”テディ・リネール。
以前の無差別級からこの階級は柔道の花形であるのだが、
焦点は、誰が世界一か?というより、誰がリネールを止められるのかにあった。
決勝でリネールに挑んだのは原沢久喜。さぁ思いっきりぶつかって行け!
しかし試合は残念な結果となった。
原沢が敗れたことが残念だったわけではない。試合そのものがもう残念だった。
リネールには“絶対王者”らしい柔道を見せつけてもらいたかった。
もっと柔道という競技の素晴らしさ、奥深さを満天下に示して欲しかった。
そもそも“絶対王者”なら子供たちをジャンルに引き寄せる責任もあったろう。
指導狙いで勝ちを拾いに行く戦い方に終始したリネールに、
教育的指導以上のぺナルティを(怒)


2016.08.14 メダルラッシュだが

オリンピックは選手個々のパフォーマンスがすべてに優先されるという。
だから原則的には国別の対抗戦という考え方はしないらしい。
中国国旗のデザインが多少違っていても直されないのはそのためだという。
そうはいってもオリンピックを観戦する立場からするとそうもいかない。
それどころかナショナリズムの権化となってテレビに見入ってしまう。
そしてネットで各国の獲得メダル数を覗き、日本の位置を確認する。
昨日の朝に確認した時、日本は3位。金の獲得数は早くもロンドンに並んだ。
ただ柔道が終了、体操も水泳も大詰めとなると残りは・・・。
それは間違いなく順位は下がっていくだろうとは思う。
さぁ頑張れ!吉田、伊調、登坂、高・松ペア、愛ちゃん、佳純ちゃん。
そして前回の村田諒太のようなノーマークだった勇士の出現を!


2016.08.15 父親から聞いた唯一の戦争体験

船員の父親は、フィリピン沖で物資を運んでいたところを米海軍に襲撃され、
目の前を砲弾をかすめる中、死を覚悟したのだという。
その話を聞いたのは数年前。父親から聞いた唯一の戦争話ではあった。
昭和2年生まれの父親がそんな決死の思いをしていた齢に、
私は能天気にも東映ヤクザ映画と日活ロマンポルノに入れ揚げていたわけだ。
高度成長の時代に生まれ、今のところ天災にも遭わずに生きて来られたこと。
ある意味、ミラクルピースの時代に感謝したい。
・・・終戦の日くらいはそう思ってみるのもいいだろう。


2016.08.16 遅延

列車自殺や列車トラブルで莫大な賠償金を請求される話はよく聞くが、
鉄道会社の責任で大幅な遅延が出た時、利用客が賠償を求めることはあるのだろうか。
いや、遅延で少しは金を寄越せなどとセコいことをいうつもりはないが、
今朝のように3時間近くの大幅遅延に遭遇すると文句のひとつもいいたくなる。
利用している東急田園都市線では「信号機の確認」とアナウンスされていたが、
信号機の「確認」程度ならば、直ぐにも運転再開されると思うではないか。
ところが地下鉄に乗換えると「田園都市線は信号機の故障」とアナウンス。
利用者にはっきり「故障」と示さないあたり、まったく客を舐めきっている。
振替輸送は実施されたものの、そこが乗換駅ならいいが単なる途中駅だと話にならない。
しかも大概は駅ホームでのアナウンスの方が車内アナウンスよりも情報が早い。
停車中にホームのスピーカーからの進捗情報に耳をそばだてるとは馬鹿馬鹿しい限りだ。
天候の不順や安全を期すためのトラブルは仕方ないが、
正確で迅速な状況の伝達だけは徹底してもらわなければ本当に困るのだ。


2016.08.17 泣き虫顔も最後か、愛ちゃん

かつて卓球は“根暗”な競技というレッテルを貼られていた。
体育館に暗幕を張って行われるから「暗い」という実にくだらい理由なのだが、
80年代の何が嫌だったかというと「根暗」のレッテル貼りに狂騒していたこと。
そんな卓球のイメージは彼女の登場によって一掃された。
おそらく彼女ほど泣き顔をモニターされ続けたアスリートはいない。
天才卓球少女は負けて母親の胸に駆けていく。
この4歳の映像は日本中の老若男女の心を一気に掴んだのではないか。
福原愛。リオ五輪では銅メダルを首に懸けた。もちろん顔は涙でくしゃくしゃだ。
勝っても泣いて、負けても泣く。
でも彼女の本当の魅力は無垢な笑顔ではないのか。
福原愛、27歳。そんな彼女の泣き顔を見るのは最後かもしれない。


2016.08.18 凄っ、女子レスリング3階級制覇

午前2時頃の準決勝まで中継を見ていた。
朝目覚めて恐る恐るテレビをつける。伊調と登坂が見事に金に輝く。
生中継終了直前に延髄斬りで仕留めるA・猪木ではないが、
伊調馨、登坂絵莉とも残り数秒での土壇場での大逆転。
アパートを出る直前に土性沙羅の金も確認。
まさにゴールドラッシュ。この日のカリオカアリーナはニッポン祭に湧いた。
それにしても、みんな何て素晴らしく諦めの悪い女たちなのだ。
登坂も土性も凄かったが、トピックは史上初の五輪4連覇の伊調だろう。
劇的な勝利に浮かれることなく、反省点を振り返っている様な表情。
まさに闘いの女神アテナの孤高感。少し胸がキュンとなった(笑)
明日はもうひとりのアテナ。いよいよアレクサンドル・サオリンの登場だ。


2016.08.19 あちゃ~吉田、、、負けちゃったか

「取り返しのつかないことになってしまった」
号泣する吉田沙保里。「選手団の主将として申し訳ないです」とも。
この人は自分がどんな不祥事を起こしたと思っているのだろう。
とにかく色々と重たいものを背負いすぎる。
もちろん我々は吉田沙保里から謝罪される覚えはない。
むしろ「今までありがとう」の言葉以外に何があるだろう。
しかし胸の銀メダルを差し出してカメラに収まる吉田沙保里。
あまりの似合わなさが悲しく、胸が締めつけられる思いだ。
「お父さんに怒られる~」と母親の胸に泣きじゃくった姿に、
彼女の抱える呪縛の果てしなさに少し怖くなったが、
霊長類最強の異名とはかけ離れた女の子の無垢さが見えて愛しくもあった。


2016.08.20 100×4

リオ五輪男子400mリレーの実況は、母を病院に送る車の中で聞いた。
400mリレーのラジオの実況は大相撲中継以上に理解困難だったが、
「ニッポン、銀!」実況アナウンサーの裏返った絶叫だけははっきり聴こえた。
9秒台なし、ファイナリストなし。しかし彼らは日本陸上史上最強だった。
彼らの名をこの「日めくり」に永遠に留めておこう。
山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥。
改めてVTRを見直すと、チームワークの良さでは間違いなく世界一だった。
難易度が高いという下からのバトントス。
日本チームは“神の手”とも称された。トラック競技でもリレーは“手”が物をいう。
ウサイン・ポルトさえいなければもしかしたら金だったかも知れないし、
ボルトに引っ張られたからこそ競合国を振り切れたのかもしれない。


2016.08.21 夏休みは遠く

今思えば2ヶ月もあった大学時代の夏休み。
運転免許の合宿を富山の氷見で過ごしたこと以外、何か思い出があったろうか。
結局大半はバイトと映画館の暗闇の中で過ごしていたような気がする。
バイトで稼いだかといえば、何に消えたのかもよくわからない。
「人生でこれだけのんびり出来るのは今だけだな」
真夏の陽だまりの中でふとそんなことを思っていたことは憶えている。
今日も休日出勤。八月と夏休みは決してセットではないと思い知らされた。
八月でも毎日働いていたビデオ屋時代でさえ、そんなことは思わなかったのだが。


2016.08.22 さてリオ五輪も終わって

運営、治安、インフラ、ジカ熱。
いろいろ心配されたリオデジャネイロオリンピックだったが、
閉会式のダイジェストを見ると何とか成功裡に終わったようだ。
馬鹿なアメリカ白人が偽装強盗騒ぎで顰蹙を買ったものの、
懸念された治安も小さな物議は醸しつつ、必殺の爆破処理で抑え込んだか(苦笑)
TOKYOへの継承式もそれなりに盛り上がったようでまずはめでたしだ。
残業が終わって、しばらく後輩たちとオリンピック談議に花を咲かせたのだが、
金×12、銀×8、銅×21の合計41のメダルはよく頑張ったと思う。
14日の「日めくり」で、得意種目が終了してメダル獲得は落ちると予想していたが、
女子レスリングでのゴールドラッシュにはまったくに舌を巻いた。
体操男子から始まって、女子レスリング、高松ペアと劇的な逆転劇もよかったし、
かつてないほどの悔しい銀メダルに泣いた吉田沙保里も大きな感銘を残した。
まぁオッサンが感動していても始まらない。
要は次代を担う若きアスリートたちが、41個のメダルに何を感じたかが重要。
4年後は還暦かいなと思いつつ、東京五輪を大いなる楽しみとしたい。
それまでは何とか生き延びようぞ、ご同輩。


2016.08.23 台風直撃

ふたつも先に発生した台風がいよいよ遅れて関東を直撃。
気象についてはまったくの素人だが、こういうのも珍しいのではないか。
台風11号は北の彼方に消滅したが、9号が関東を直撃。
9号はそれだけ停滞しながら勢力を強めていったのだろう。
ニュース映像で境川が橋のすぐ下まで濁流が迫っている。
境川とはその名の通り町田と相模原の都県境を流れ、すぐ隣を横浜線が走っている。
これが決壊したら鉄板でアパートには帰れない。
さすがに今夜の残業は中止して、早々に仕事を打ち上げた。


2016.08.24 冗談じゃねぇよな

部署を統括していた上司の突然の辞職。何が一身上の都合だ。
決して嫌いな人ではなかったが、警察OBの定着率が悪すぎる。
所詮、腰掛け気分なのだろうが、腰掛けにしては割に合わんと踏んだに違いない。
いやそれはそれでいい。警察OBが睨みをきかしているのは我が職場のウリでもある。
問題は上が辞めるたびにこちらが背負う荷物が重くなることだ。
そもそも非営利団体で責任ばかり重くなってもまるで面白くない。
男たるもの責任を負ってこそ一人前だといわれたものの、
過去を辿るまでもなく、それでいかに叩かれ、羽根を毟られてきたことか。
ホントもう、そういうのはいらんわい。


2016.08.25 集団暴行致死遺棄事件

昔から何故か河川敷が悲惨な事件の舞台になるケースが多い。
街の喧騒に対して河川の静寂。
あたかも土手が何かの結界となっているようにさえ思える。
去年の川崎多摩川の事件をなぞるような悲劇が埼玉の東松山で起こった。
被害少年がLINEやメールを無視したことがきっかけとなったらしい。
まったく理解できないが、どこかでそれを理解しているような自分もいる。
古くは連合赤軍事件にしても、クラスでの日常のいじめにしても、
自分の身を守るためには加害者の側にいなければならず、
より凶暴に加担することで仲間に一目置かれ、自分の居場所を確保する。
だから集団心理はエスカレートして、やがてヒステリーの様相をおびていく。
集団暴行致死事件の気持ち悪さはそのことに尽きると思う。


2016.08.26 仕事が滞っている話ばかりだが

夜の22時半にようやく仕事を打ち上げた。
このところシラフで帰宅が午前様になる。
そもそも「午前様」とは待っている誰かからいわれる言葉であって、
一人暮らしのアパートで自分から「午前様」などと名乗ること自体が恥ずかしい。
人が足りないのはわかっているが、今、この状態で新人を入れられても困るのだ。


2016.08.27 残暑キツい晩夏にゲッタウェイ

もちろん何処かの避暑地に出掛けたなんて優雅な話ではない。
スティーブ・マックイーン主演の『ゲッタウェイ』を午前十時に観る。
1972年製作で監督はサム・ペキンパー。・・・朝からペキンパーだぜ(!)
この映画は意外にも劇場初見で、テレビでも通しで観ていないと思う。
それでもこの映画のポスターは中学から高校くらいまで部屋に貼っていた。
要は10代の中頃をショットガンをかまえるマックイーンと過ごしてきたわけだ。
『ワイルド・バンチ』ほどの超ド派手な銃撃戦ではないが、
マックイーンとペキンパーだから映画が面白いのは当り前。
しかも今回初めて知ったのだが、脚本がウォルター・ヒルではないか。
何よりも銃撃戦に至るまでのほんの数秒の間がたまらない。
この呼吸、この演出に編集の上手さ。そして銃器を見事に操るマックイーン。
何にもまして70年代犯罪アクションの粋が全部ここにある。


2016.08.28 駐車場契約

保土ヶ谷バイパスが延長し、アパートと実家の移動時間が格段に縮まった。
そうなると実家で何かあった時、駈けつけるには車があった方がいい。
というもっともらしい理由をつけて実家から車を移すことにした。
親は渋っていたが、運転手のいないガレージに車を置いていても意味はない。
問題は駐車場。出来れば月極め1万円を上限としたい。
さらにアパートから5分以内の物件を確保したい。
ところが一番近い駐車場は1万6千円もする。なまじ駅前なので仕方ないか。
そうなると敷金、仲介手数料に前家賃2ヶ月分でかなりの出費となる。
5分以内に1万2千円の物件を見つけるが、さらに1分歩いた所に8千円の物件が。
もう迷わず不動産屋に飛び込んで契約した。
アパートから直線距離で200メートルほどなのだが、
小田急線に阻まれて踏切を挟んで行きつ戻りつするのがもどかしい。
しかし何にせよこれで飯を食うのも、コインランドリーに行くのも自在。
駅からバスで行くような寺社にも容易に行くことが可能となった。
問題は車に乗る時間がなかなか取れなくなっていることなのだが。


2016.08.29 台風が南下?東北上陸?

そもそも発生した場所も変だったが、一度進んで戻ったのも変だった。
横浜で3タテした直後、甲子園で3タテ喰らったどこかの野球チームのようか。
当初はスーパー台風となって首都圏直撃とされた10号。
東北に上陸する公算が高まって、こちらはやれやれってなものだが、
大潮と重なって水害をたらすのではないかと心配される。
津波の記憶が蘇るなんてことにならなければよいと願うのみだ。
さて、明日の朝の通勤状況はどうなるものやら。


2016.08.30 (恥)

私は今の今まで、台風の天気予報図を見て大きな勘違いをしていた。
沖縄辺りの台風の円が、日本列島を北上するにつれ円が拡大する図を見るたび、
強風域がみるみる膨れて巨大になっていくものだと思っていた。
そうか、あの円は台風の大きさではなく、進路予想範囲だったのか(恥)


2016.08.31 こんなに八月があっさりと過ぎるとは

おそらくこの八月は、私史上、もっともあっけない八月だった。
よく、充実した日々はあっという間に過ぎていくなどというが、
有意義な時間ならそれを自覚すればするほど、時は厚味をもってくるもので、
思ったよりもカレンダーの進みは緩やかなのではないか。
メリハリもなく、ただただ冷房がギンギンに効いた事務所で時を過ごしながら、
ひたすらワーキング・ハイが訪れるのを待ち続けた八月の日々。
金の浪費と同じように、時間の浪費もあっという間のことだった。
それにしてもこんなに8月31日が早く訪れようとは。
学生時代までの八月の膨大な時間は何だったのだろう。

                           

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