●2007年(平成19年)

 三行の映画評


犬神家の一族
2007.1.6 TOHOシネマズ海老名
【01】2006年東宝 監督:市川崑 脚本:市川崑
CAST:石坂浩二、松嶋菜々子、尾上菊之助、富司純子、松坂慶子、萬田久子、深田恭子、大滝秀治、加藤武、仲代達矢
●76年に観たときは29年前の日本の雰囲気を上手く描いたものだと思ったが、今度は何と30年前の映画を模すという作業に尽力している。目立った新解釈もなく、よくもまぁこんな冗談みたいな企画を臆面もなく市川崑も引き受けたものだ。ただ「よく再現できました」という以外にこのリメイクをどう評価すればいいのだろう。


それでもボクはやってない
2007.1.22 TOHOシネマズ海老名
【02】2007年フジテレビ=アルタミラピクチャーズ=東宝 監督:周防正行 脚本:周防正行
CAST:加瀬亮、瀬戸朝香、役所広司、山本耕史、もたいまさこ、尾美としのり、小日向文世、高橋長英、大森南朋
●怖い映画だ。しかし妙な緊張感に包まれながら、どこか遠いところに漂っているユーモアがはっきり見てとれる。何よりもこの国の有罪率は99.9%。被告、原告、検察、弁護人から傍聴マニアまで、頑なな司法システムのコンベアーに運ばれながら、冤罪であるという確固たる信念すら揺らいでしまうという不思議な143分だった。                ※2007年キネマ旬報ベストテン第1位


ドリームガールズ
2007.2.17 TOHOシネマズ海老名 Dreamgirls
【03】2006年アメリカ 監督:ビル・コンドン 脚本:ビル・コンドン
CAST:ジェイミー・フォックス、ビヨンセ、エディ・マーフィ、ダニー・グローヴァー、ジェニファー・ハドソン
●ショービジネスの華やかなステージの影で繰り広げられる人間模様。昔ながらの題材は王道への安心感がある。黒人グループを背景にしたものは珍しいか。大評判のジェニファー・ハドソンは、爆発的な声量とは裏腹に表情や立ち振る舞いに圧倒感が感じられず、個人的には別にCDで聴けば十分ではないかと思ってしまった。                ※2007年キネマ旬報ベストテン第7位


スパイダーマン3
2007.5.- 109シネマズグランベリーモール Spider-Man 3
【04】2007年アメリカ 監督:サム・ライミ 脚本:アルヴィン・サージェント、サム・ライミ
CAST:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、ジェームズ・クロムウェル
●前作がメチャクチャ面白かったのだが、実はもうお腹一杯になっていた。そのことに気づいてからは「はいはい、もうわかりましたってば」という感じで、終いにはピーターとMJの恋愛も、ハリーの屈折した友情もどうでもよくなっていた。いや、楽しめることは楽しめる。しかしこれだけやればサム・ライミも思い残すことはないだろう。


ダイハード 4.0
2007.7.2 109シネマズグランベリーモール Live Free or Die Hard
【05】2007年アメリカ 監督:レン・ワイズマン 脚本:マーク・ボンバック
CAST:ブルース・ウィルス、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジャスティン・ロング、ティモシー・オリファント
●もうこのシリーズもここまでアクションにCG化が進んでしまうと、単なる見世物になってしまう。だからジョン・マクレーンは完全にアクションを見せるだけの道化になってしまった。第一作を金字塔として残しながらも、我々は『ダイ・ハード』をいい加減食い潰してしまったのだろう。4本も作ればさもありなんか。


デス・プルーフ in グラインドハウス
2007.9.30 TOHOシネマズららぽーと横浜 Grindhouse/Death Proof
【06】2007年アメリカ 監督:クエンティン・タランティーノ 脚本:クエンティン・タランティーノ
CAST:カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソン、ヴァネッサ・フェルリト、シドニー・ターミア・ポワチェ
●実にくだらない。くだらなすぎてめちゃくちゃに楽しい、素晴らしすぎる。もう論理の縦糸も横糸もない。やっぱ映画はこうでなきゃならないよな、CG何てクソだぜ、アクションやりたきゃ体を張りな、とタランティーノと共感の抱擁をかわしたいほどだった。でもグラインドムービー全盛のときでもこんな映画はなかったと思うぜ。


XX(エクスクロス)魔境伝説
2007.12.- 109シネマズグランベリーモール
【07】2007年東映 監督:深作健太 脚本:大石哲也
CAST:松下奈緒、鈴木亜美、池内博之、小沢真珠、中川翔子、岩尾望、小山力也(声)
●親父譲りのスピード感で、いよいよ健太がB級の本道を突っ走りはじめたかと思いきや、魔境でのカルトな儀式でやや失速した。せっかく物部さんにジャック・バウアーの吹替えをあてるというグッドすぎるアイディアを思いついたまでは良かったが、この際、画面を分割にするなどの開き直りがあっても良かったのではないか。 


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