◆三行の映画評

 Movieトップへ 


ブラック アンド ブルー
2020.08.08 イオンシネマ座間 スクリーン7 BLACK AND BLUE [1100円/108分]
【72】2019年アメリカ 監督:デオン・テイラー 脚本:ピーター・A・ダウリング
CAST:ナオミ・ハリス、タイリース・ギブソン、フランク・グリロ、マイク・コルター、リード・スコット、ボー・ナップ
●アフガン従軍経験という都合のよい設定に、もしかして警官の主人公が女性で黒人であることすら展開上の都合ではないかと思える。おかげで社会的な人種アイデンティティの偏狭に陥ることなくドンパチは楽める。ただ冒頭のジョギング姿と逃亡中のドタバタ走りとのギャップや、妙に気になる緩慢な無駄ショット。ダメ要素が少なくない。


8日で死んだ怪獣の12日の物語
2020.08.07 テアトル新宿 [1100円/88分]
【71】2020年日本映画専門チャンネル=ロックウェルアイズ 監督:岩井俊二 脚本:岩井俊二
CAST:斎藤工、のん、武井壮、穂志もえか、樋口真嗣
●緊急事態宣言下の閑散とした都会の空間を漂うモノクロ映像が美しい。挟まれるダンスパフォーマンスも見事だ。しかしリモート画面で延々と語られる空虚な作り話を見せられるのはあまりにつらい。今まで劇場やビデオで観てきた岩井俊二の中では最大級に退屈だった。「カプセル怪獣の存在は時間稼ぎ」とはあまりに語るに落ちていないか。


君が世界のはじまり
2020.08.07 テアトル新宿 [1100円/115分]
【70】2020年バンダイナムコ=アミューズ 監督:ふくだももこ 脚本:向井康介
CAST:松本穂香、中田青渚、片山友希、金子大地、甲斐翔真、小室ぺい、板橋駿谷、森下能幸、江口のりこ、古舘寛治
●力ある映画だとは思う。女子高生たちの「クソ」「カス」の大阪弁の身も蓋もなさから焙られる閉塞感もわからんでもない。ただこれが本当に令和の等身大の高校生が直面している世界なのか。私には“ダメでやさしい大人の中で空転する青春”としか思えない。そもそも彼らの憤りの発散が30年前のブルーハーツの歌というのもどうなんだろう。


アルプススタンドのはしの方
2020.08.04 イオンシネマ座間 スクリーン6 [1100円/75分]
【69】2020年製作委員会=SPOTTED 監督:城定秀夫 脚本:奥村徹也
CAST:小野莉奈、平井亜門、西本まりん、中村守里、目次立樹、黒木ひかり、平井珠生、山川琉華、降旗幹
●オリジナルの高校演劇の台本は関西弁なのだろうか。あからさまに説明ゼリフだったり小芝居だったり人物の掘り下げが甘かったりと、色んな局面で大目に見た自覚がありつつ、あれだけ不愉快だった厚木先生の「声を出せ!」の連発があすはやひかる、藤野たちと次第に同化して最後は前のめりになって姿なき矢野を応援していた自分(笑)。


海辺の映画館 キネマの玉手箱
2020.08.01 kino cinema横浜みなとみらい [1200円/179分]
【68】2020年製作委員会=アスミックエース 監督:大林宣彦 脚本:大林宣彦、内藤忠司、小中和哉
CAST:厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、常盤貴子、成海璃子、常盤貴子、高橋幸宏、尾美としのり、小林稔侍
●どんどん足し算を重ね、驚愕の情報量にマヌケ先生からピアニスト、J・フォードまで3時間やりたい放題。最期まで大林ワールドのやんちゃぶりが魅了する。お疲れ様、ありがとう。しかし数年前まで戦争はノスタルジーな題材だったはずが、そう思えなくなっている怖さ。永遠の鬼才が託すメッセージに真摯に向き合わなければならない。


劇 場
2020.08.01 横浜シネマ・ベティ [1100円/136分]
【67】2020年製作委員会(吉本興業=ザフール) 監督:行定勲 脚本:蓬莱竜太
CAST:山崎賢人、松岡茉優、伊藤沙莉、上川周作、大友律、井口理(King Gnu)、三浦誠己、浅香航大、吹越満
●行定には『今度は愛妻家』でも泣かされた。最後の数分間は嗚咽が止まらず座席ひとつ間隔を取っていたのに助けられた。とにかく永クンは本当にダメな奴で沙希の健気さが不憫でならないが、永クンがそれを自覚しているのが悲しく、独白の挿み込みが抜群だった。そして誰もが認める松岡茉優のとんでもなさ。もうこれ以上、器用になるな。


DEAD OR ALIVE 犯罪者
2020.07.25-26 新文芸坐 [2300円/105分]
【66】1999年大映=東映ビデオ 監督:三池崇史 脚本:龍一朗
CAST:哀川翔、竹内力、石橋蓮司、寺島進、ダンカン、小沢仁志、本田博太郎、北村一輝、鶴見辰吾、甲賀瑞穂、大杉漣
●最初はビデオで観た。序盤のカットバックの連続。大筋のオーソドックスなノワール進行。そして今や語り草の超奇天烈なフィナーレ。展開のすべてがVシネ2大スター初競演のウリに収斂させている。それが見事に結実。この監督に美学があるのかわからないが、間違いなく三池ワールドはある。ワールドを持つ監督は問答無用の存在ではある。


日本黒社会 LEY LINES
2020.07.25-26 新文芸坐 [ 〃 /115分]
【65】1999年大映 監督:三池崇史 脚本:龍一朗
CAST:北村一輝、アニタ、柏谷享助、田口トモロヲ、竹中直人、哀川翔、菅田俊、大杉漣、渡辺哲、伊藤洋三郎、水上竜士
●日活ニューアクションの懐かしさも漂わせつつ、どちらの国のアイデンティからも疎外された中国残留孤児たちの暴力への発露は、貧困、反権力、一攫千金を理由付けとした60~70年代の青春バイオレンスとは明らかに違う。粗い荒涼とした静寂さが全体を覆うのが印象的。もう少し脚本に時間をかけられたら青春映画の大傑作になったと思う。


極道戦国志/不 動
2020.07.25-26 新文芸坐 [ 〃 /99分]
【64】1996年ギャガ・コミュニケーションズ 監督:三池崇史 脚本:森岡利行
CAST:谷原章介、竹内力、高野拳磁、峰岸徹、野本美穂、釼持たまき、ミッキー・カーチス、シーザー武志、港雄一
●子供騙しだが成人指定。コミック原作の極道ものは大抵つまらない。キャラクターを寄せるため総じてリアリティに欠け、大袈裟なわりには軽い。それ自体は三池も覆すことはなかったが、小学生の殺人集団が銃をぶっ放し、女子高生の膣に仕込まれた吹き矢が脳天を貫通する。その見せ方がいちいちケレンに振り切られては苦笑するしかない。


新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争
2020.07.25-26 新文芸坐 [ 〃 /100分]
【63】1995年大映 監督:三池崇史 脚本:藤田一朗
CAST:椎名桔平、田口トモロヲ、シーザー武志、サブ、益子和浩、井筒森介、柳愛里、大杉漣、平泉成、須藤正裕
●3ヶ月延びた三池ナイト。警察の浄化作戦以前の新宿ロケの生々しさ、血飛沫、ゲイ、グロ、臓器売買とこれでもかとアンダーグランドを見せつける。一体何発アナルにキメたことか。四半世紀前に東映的ヤクザ映画から覇権を奪ったバイオレンスの潮流を改めて知る中で、いきなり婆さんの目玉を抉り取ったトモロヲのキレっぷりはやばい。


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト <オリジナル版>
2020.07.23 あつぎのえいがかんkiki ONCE UPON A TIME IN THE WEST:C'ERA UNA VOLTA IL WEST [1200円/165分]
【62】1968年イタリア=アメリカ 監督:セルジオ・レオーネ 脚本:セルジオ・レオーネ、セルジオ・ドナーティ
CAST:クラウディア・カルディナーレ、ヘンリー・フォンダ、ジェイスン・ロバーツ、チャールズ・ブロンソン
●神が譜面に書いたスコアをもうひとりの神が現場で跳ねる。神々の饗宴だ。45年ぶりの邂逅。声変わり前の男子中学生たちがハミングで何度も挑戦した曲。しかしあの時、女が主役のマカロニなんてあるか!と14のクソガキには退屈だった。そりゃそうだ。映画の文法があまりに巨大すぎる。・・・・今、また人生ベストの一本が生まれてしまった。


透明人間
2020.07.22 イオンシネマ座間 スクリーン9 THE INVISIBLE MAN [1100円/126分]
【61】2020年アメリカ 監督:リー・ワネル 脚本:リー・ワネル
CAST:エリザベス・モス、ドリス・ホッジ、ストーム・レイド、ハリエット・ダイア-、オリヴァー・ジャクソン=コーエン
●観終わってしまえば「ふ~ん」だったが、観ている間、ドキドキソワソワしていた。ふーんに変わった瞬間は明確で、「透明人間」が透明でなくなり、話が起承転結に落とし込まれ「展開」が加速するにつれ、観賞者の情緒は「失速」する。得も知れぬ不安定さこそが映画そのものの面白さだったが、「展開」を示すのも娯楽映画の宿命なのか。


ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
2020.07.19 イオンシネマ座間 スクリーン7 LITTLE WOMEN [1100円/135分]
【60】2019年アメリカ 監督:グレタ・ガーウィグ 脚本:グレタ・ガーウィグ
CAST:シアーシャ・ローナン、フローレンス・ピュー、ティモシー・シャラメ、ローラ・ダーン、メリル・ストリープ
●なぜ4姉妹がキャーキャーはしゃぐ様子を見るだけで多幸感に包まれるのか。もはやローレンス伯父さんの境地だったのだろう。時折チクリとフェミニズムをちらつかせながら時間軸を巧みに操り、家族に流れる普遍的な時間を描くG・ガーウィグの豪腕ぶり。「若草物語」は読んでいないが、相当ブラッシュアップされているに違いない。お見事。


ダークナイト
2020.07.18 TOHOシネマズららぽーと横浜 スクリーン3 IMAX THE DARK KNAGHT [500円/152分]
【59】2008年アメリカ 監督:クリストファー・ノーラン 脚本:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
CAST:クリスチャン・ベール、ヒース・レジャー、ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン
●IMAXでの観賞。公開終了後に評判を聞いて以来、ずっと劇場の機会を待っていた。既に12年前の映画になったか。なるほど噂に違わぬ力作で、殆ど全編クライマックスのような展開でも粗さを感じさせない緻密な脚本、仕掛けの面白さに贅沢な演技陣。しかし152分、濃厚すぎて疲れた。何が正義で悪なのかを問われても頭が回らないほどに。
※2008年キネマ旬報ベストテン第3位


はちどり
2020.07.17 TOHOシネマズ池袋 スクリーン1 벌새 HOUSE OF HUMMINGBIRD [1200円/138分]
【58】2018年韓国 監督:キム・ボラ 脚本:キム・ボラ
CAST:パク・ジフ、キム・セビョク、イ・スンヨン、チョン・インギ、パク・スヨン、キル・ヘヨン
●傑作。韓国の少女ウニと家族や周辺の人々との日常描写を淡々と重ねながら、確かなリズムの心地よさと根底に張り詰めた緊張感。この感覚は一体何なのだろうかと思いながら最後まで画面に釘付けにされた。90年代韓国の時代の空気を知らずとも女性新人監督の語り口に圧倒されていたのだと思う。映画がしっかり呼吸をしていた証左だろう。


カセットテープ・ダイアリーズ
2020.07.17 TOHOシネマズ池袋 スクリーン9 BLINDED BY THE LIGHT [1200円/117分]
【57】2019年イギリス 監督:グリンダ・チャーダ 脚本:サルフラズ・マンズール、ポール・マエダ・バージェス他
CAST:ヴィヴェイク・カルラ、クルヴィンダー・ギール、ミーラ・ガナトラ、ネル・ウィリアムズ、アーロン・ファグラ
●パキスタンの家長制度の閉塞感、移民であることの生き辛さ。そこからの脱却を描きつつ涙のスピーチからの父子和解に至るヒューマニズム展開には戸惑いを覚えた。断ち切らずして旅立ちは描き切れたのか。さらに背骨となるジャレッド青年が心酔するスプリングスティーンを“Born in the U.S.A.”しか知らないのも私の障壁だった気がする。


グッド・ボーイズ
2020.07.09 TOHOシネマズららぽーと横浜 スクリーン2  GOOD BOYS [1200円/90分]
【56】2019年アメリカ 監督:ジーン・スタプニツキー 脚本:リー・アイゼンバーグ、ジーン・スタプニツキー
CAST:ジェイコブ・トレンブレイ、キース・L・ウィリアムズ、ブレイディ・ヌーン、モリー・ゴードン、リル・レル・ハウリー
●小学6年のズッコケ三人組によるR-15ムービー。なんと主演の子供たちは作品を観られない!思春期前の性への興味に知識が追いつかないギャップで笑わせるのだが、可愛さより浅はかさと狡猾を併せ持つガキどもに近親憎悪を覚えてマックスもルーカスもソーもみんな好きになれず、騒動に至る選択のおバカぶりには苛々し通しだった。


ランボー/ラスト・ブラッド
2020.07.09 イオンシネマ港北ニュータウン スクリーン3 RAMBO: LAST BLOOD [1100円/101分]
【55】2019年アメリカ 監督:エイドリアン・グランバーグ 脚本:マシュー・シラルニック、シルベスター・スタローン
CAST:シルベスター・スタローン、パス・ベガ、セルヒオ・ペリス・メンチェータ、アドリアナ・バラーサ、オスカル・ハエナダ
●少女救出ではなく、復讐のための戦闘だった。それ故かアクションより殺戮のゴア描写が目立ち、ランボーも完全にR-15のヒーローになってしまった。クライマックスで一方的に狩られていく悪漢たちが恐怖に怯える表情もなく肉塊と化す様に1ミリのカタルシスも得ることが出来ず残念。本当に観客はこんなランボーを待っていたのか?


レイニーデイ・イン・ニューヨーク
2020.07.05 109シネマズ グランベリーパーク シアター3 A RAINY DAY IN NEW YORK [0円/92分]
【54】2019年アメリカ 監督:ウディ・アレン 脚本:ウディ・アレン
CAST:ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス、ジュード・ロウ、ディエゴ・ルナ、リーヴ・シュレイバー
●サイテーのエロ爺だろうが、映画はサイコー。名匠ストラーロのカメラが切り取るニューヨーク愛。もうこの語り口は好きにならずにいられない。かかり気味の主人公たちがやがて行き着くウディのいつもの諦観と皮肉。でもこんなキュートな物語になってしまうこともある。本当に“現実は夢を諦めた人のもの”なのかどうか雨に聞いてみたい。


終電車
2020.06.16 新文芸坐 LE DERNIER METRO [950円/131分]
【53】1980年フランス 監督:フランソワ・トリュフォー 脚本:ジャン・ルー・ダバディ、フランソワ・トリュフォー
CAST:カトリーヌ・ドヌーブ、ジェラール・ドパルデュー、ジャン・ポワレ、ハインツ・ベネント、アンドレア・フェレオル
●二十歳そこそこで観たときの何十倍も素晴らしかった。トリュフォーを観ながら掴みどころのなさに途惑うこともあったが、『終電車』は問答無用だろう。ナチ占領下のパリで秘めたる恋心を胸に灯した瞬間のドヌーブの美しさ。作家性より大女優かく在りきだとドヌーブに寄り添う演出の懐の深さと潔さ。トリュフォーたらしめる所以だ。


私のように美しい娘
2020.06.15 新文芸坐  UNE BELLE FILLE COMME MOI [950円/98分]
【52】1971年フランス 監督:フランソワ・トリュフォー 脚本:ジャン・ルー・ダバディ、フランソワ・トリュフォー
CAST:ベルナデット・ラフォン、シャルル・デネール、フィリップ・レオタール、アンドレ・デュソリエ、ギイ・マルシャン
●トリュフォーらしい捻りを効かせた“女性賛美”ものだが、50年前を考慮しても男を手玉にとってサバイブする「可愛い悪女」にしては打算、狡猾、残忍すぎて笑えないし、ヒロインのB・ラフォンに男たちを虜にしてしまうほどの魅力も感じなかった。トリュフォーならすべて良しとはならないが、ジャクリーン・ビゼットなら許せたか知れない。


ワールドエンド
2020.06.14 イオンシネマ座間 スクリーン3 THE BLACKOUT [0円/154分]
【51】2019年ロシア 監督:イゴール・バラノフ 脚本:イリア・クリコフ
CAST:ピョートル・フョードロフ、アレクセイ・チャドフ、スヴェトラーナ・イワノーワ、コンスタンティン・ラヴロネンコ
●ポイント観賞で時間のタイミングも良かったので、何処の国のどんなジャンルかも知らずに観た。ロシアのSF大作だと知ってたまげたが、この映画との出会い方としてはベストだったのではないか。一体何が起きているのか登場人物たちと共有した時間が楽しい。広げた大風呂敷の畳み方はツッコミどころ満載だったが、思わぬ拾い物だったか。


彼らは生きていた
2020.06.14 あつぎのえいがかんKiKi THEY SHALL NOT GROW OLD [1200円/99分]
【50】2018年イギリス=ニュージーランド 監督:ピーター・ジャクソン 編集:ジャベツ・オルセン
CAST:(ドキュメンタリー)
●塹壕の数十メートル先にある有刺鉄線付近には身体がバラバラとなり、蛆にたかられた惨死体が累々と重なっている。しかし映されていたのは死よりも生。まさに100年前の記録映像に生命を吹き込んだP・ジャクソンの渾身の仕事だ。封切り時に『1917』とセットで観ようと思っていたが、あらゆる意味でもこのタイムラグは正解だった。


夜霧の恋人たち
2020.06.12 新文芸坐 BAISERS VOLES [950円/90分]
【49】1968年フランス 監督:フランソワ・トリュフォー 脚本:F・トリュフォー、C・ド・ジヴレー、ベルナール・ルボン
CAST:ジャン・ピエール・レオ、デルフィーヌ・セイリグ、ミシェル・ロンダール、クロード・ジャド、ハリー・マックス
●『大人は判ってくれない』初観賞から40年、ドワネル少年も憚ることなく娼婦を買う男になったか。といっても52年前の映画。今思うとあのラストのストップモーションのなれの果てがこんな青年かよと笑ってしまうが、ほぼ即興で行き当たりばったりのドワネルの超ノンポリぶりにトリュフォーは政治の時代を皮肉っていたのかも知れない。


日曜日が待ち遠しい!
2020.06.11 新文芸坐 VIVEMENT DIMANCHE ! [950円/111分]
【48】1983年フランス 監督:フランソワ・トリュフォー 脚本:F・トリュフォー、J・シフマン、ジャン・オーレル
CAST:ファニー・アルダン、ジャン・ルイ・トランティニャン、フィリップ・ローデンバック、カロリーヌ・シホール
●観賞後、トリュフォーの遺作であることを知る。さらにモノクロ・ノワールのクラシック然とした本作が80年代に作られていたことに面食らう。ヒロインのF・アルダン独壇場という趣だが、彼女は好みではなく、展開の軽さと連続殺人とのギャップは拭えなかった。トリュフォーが人生の集大成で本作を撮り上げたつもりはなかったと想像できる。


柔らかい肌
2020.06.10 新文芸坐 LA PEAU DOUCE [950円/115分]
【47】1964年フランス 監督:フランソワ・トリュフォー 脚本:ジャン・ルイ・リシャール、フランソワ・トリュフォー
CAST:ジャン・ドザイ、フランソワーズ・ドルレアク、ネリー・ベネデッティ、ダニエル・チェカルディ、サビーヌ・オードパン
●多くの同輩がヌーベルバーグとかけ離れたベタで通俗的な不倫ドラマに驚き、織り込まれるサスペンス描写にヒッチコックとの“映画術”を探してしまうのだろう。それでもトリュフォーはずっと「愛」を追求する映画作家だと思っているので、手と手が絡み指環をなめていく冒頭の素晴らしさは必見。結末とのギャップは凄さまじい限りだが。
※1965年キネマ旬報ベストテン第4位


レ・ミゼラブル
2020.05.30 イオンシネマ座間 スクリーン7 LES MISÉRABLES [1100円/104分]
【46】2019年フランス 監督:ラジ・リ 脚本:ラジ・リ
CAST:ダミアン・ボナール、レクシス・マネンティ、ジェブリル・ゾンガ、ジャンヌ・バリバール
●冒頭のサッカーW杯の歓喜がもしエンディングで使われたら映画の印象は変わるかもしれないが、おそらく現実は変わらない。黒人警官が母親の目の前で泣き、赤い夕陽が街を染めた瞬間に涙が出た。しかし映画が人種と格差の憎悪から抜け出せないのは悲しい。せめて今は火炎瓶と拳銃が最悪の結末にならなかったことに安堵すべきなのか。


コマンドー <4Kニューマスター吹替版>
2020.05.30 イオンシネマ座間 スクリーン7 COMMANDO 4K [1100円/92分]
【45】1985年アメリカ 監督:マーク・L・レスター 脚本:スティーヴン・E・デ・スーザ
CAST:アーノルド・シュワルツェネッガー、レイ・ドーン・チョン、アリッサ・ミラノ、ダン・ヘダヤ、ヴァーノン・ウェルズ
●再評価に乗せられて今更の初見だが、もう笑っちゃうくらいのスター映画。すべてシュワちゃんの肉体の説得力だけで成り立っていて、これがクソ面白い。シュワちゃんがスタローンと共にレンタルビデオを支えた存在であったことは知っているが、こりゃ人気が出るのは当然と改めて納得。長い間、馬鹿にしていたこと本気で申し訳なく思う。


人間の時間
2020.04.02 シネマート新宿2 인간,공간,시간 그리고 인간 HUMAN, SPACE, TIME AND HUMAN [1100円/122分]
【44】2018年韓国 監督:キム・キドク 脚本:キム・キドク
CAST:藤井美菜、チャン・グンソク、アン・ソンギ、リュ・スンボム、イ・ソンジュ、ソン・ギユン、オダギリジョー
●名前は聞こえていたキム・ギドクの初観賞。見方によっては人間の尊厳とはなにかを創世記に見立てたファンタジーかもしれないが、あまりにも人間を一方向に走らせすぎるのに面食らう。始まって10分ほどで思ったのは「みんなバカですか?」ということ。仰天の軍艦空中浮遊には驚いたが、そこからのサバイバル戦のグロさに呆れ返った。


ジュディ 虹の彼方に
2020.03.27 イオンシネマ海老名 スクリーン3 JUDY [1100円/118分]
【43】2019年イギリス=アメリカ 監督:ルパード・グールド 脚本:トム・エッジ
CAST:レネー・ゼルウィガー、ルーファス・シーウェル、フィン・ウィットロック、マイケル・ガンボン、ジェシー・バックリー
●ハリウッド光と影の象徴、J・ガーランドの晩年など可哀想で見てられないと二の足を踏み、ルイス・B・メイヤーがここまで卑劣にジュディを弄んでいたことにも驚いて、もう『オズの魔法使』は楽しめなくなった。とかく負荷を味わう観賞となってしまって、溜めに溜めてからのOver The Rainbowのフィナーレの出来過ぎ感にも冷めてしまった。


三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実
2020.03.22 イオンシネマ港北ニュータウン スクリーン3 [1100円/108分]
【42】2020年GAGA=TBS 監督:豊島圭介 脚本:(ドキュメンタリー)
CAST:三島由紀夫、芥正彦、木村修、橋爪大三郎、篠原裕、宮澤章友、原昭弘、椎根和、小川邦雄、瀬戸内寂聴、(N)東出昌大
●このドキュメンタリーの50年目に新たな「真実」を見出すことはなかったが、今見るとあの時代は「政治の時代」だったかも知れないが、「言論の時代」だった。東大教養学部が900番教室で民青の襲撃に備えていたことを初めて知る。それにしても三島の日焼け黒シャツ二の腕のマッチョイズムの余裕と知性は圧巻の大人だ。あれは惚れる。


ほえる犬は噛まない
2020.03.21 ユーロスペース 플란다스의 개 [1100円/110分]
【41】2000年韓国 監督:ポン・ジュノ 脚本:ポン・ジュノ、ソン・テウン、ソン・ジホ
CAST:ペ・ドゥナ、イ・ソンジェ、キム・レハ、ファン・チェリン、イム・サンス、キム・ジング、コ・スヒ、クォン・ヒョクプン
●冒頭の溜息でガラスの一点が曇るショットから人物の配置、キャスティング、全ジャンル網羅の演出、確信犯的なカメラワーク、物語の起伏のつけ方とすべて文句なし。『パラサイト』から逆算してすでに長編デビュー作で天才の片鱗を見せているなどというレベルではない。登場人物がそれぞれ悪意を持ちつつも悪人は一人もいないのがいい。


ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
2020.03.20 イオンシネマ新百合ヶ丘 スクリーン2 HARLEY QUINN:BIRDS OF PREY [1100円/109分]
【40】2020年アメリカ 監督:キャシー・ヤン 脚本:クリスティーナ・ホドソン
CAST:マーゴット・ロビー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ロージー・ペレス、ユアン・マクレガー
●ポップで凶暴でハチャメチャなヒロインが最後はチームでサイコ野郎に立ち向かう。まとめた感に物足りなさは残るが、製作も兼ねたM・ロビーの近々の勢いで一気に見せる。もともとMARVELならDCの方に親しみがあり、ジョーカーの残影などゴッサムシティが出てくると安心するのは、そこにバイオレンスがきちんと存在しているからか。


男と女 人生最良の日々
2020.03.14 川崎市アートセンター アルテリオ映像館 LES PLUS BELLES ANNÈES D'UNE VIEE [1100円/90分]
【39】2019年フランス 監督:クロード・ルルーシュ 脚本:クロード・ルールーシュ
CAST:アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、スアド・アミドゥ、アントワーヌ・シレ、モニカ・ベルッチ
●最初はトランティニアンとエーメが50数年前を振り返る同窓会ドキュメントのような安心感に包まれていたが、レイの名曲が流れフィクションの力学が覆いはじめると、時の流れとは、老いとはの命題が詰め寄ってくる。すべてを諦めた先に人生の安寧は得られるが、それでもルルーシュは恋の残滓を探るのがフランス人の特権だと言いたけだ。


ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん
2020.03.14 川崎市アートセンター アルテリオ映像館 TOUT EN HAUT DU MONDE [0円/81分]
【38】2015年フランス=デンマーク 監督:レミ・シャイエ 脚本:クレール・パオレッティ、パトリシア・バレイクス
CAST:(声吹替)上原あかり、弦徳、吉田小南美、中西伶郎、前内孝文、石原夏織、伊藤香菜子、徳森圭輔、浅水健太朗
●恥ずかしながら全編、涙が止まらなかった。それは北極海に消えた祖父を懸命に探す健気なヒロインの勇気に誘われた涙というより、懐かしい東映動画や虫プロ風の作画から突き上げてくるフランス人アニメーターたちに迸る熱い心意気に胸を打たれたことが大きい。アニメならではの表現の躍動感にジャンルの原点を見せてもらった気がする。


パラサイト 半地下の家族
2020.03.13 川崎市アートセンター アルテリオ映像館 기생충 PARASITE [1100円/132分]
【37】2019年韓国 監督:ポン・ジュノ 脚本:ポン・ジュノ、ハン・ジヌォン
CAST:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン
●ストーリーを知ったうえ、高台も半地下も地下も『追憶の殺人』『母なる証明』も含め『パラサイト』を俯瞰で観る。やはり唸らせる。他のオスカー候補作も順次観たが断トツだ。初見で確信が持てなかった家族再会の幻想も、最後は実現してしまう奴らであることも信じられた。しかし決定的に臭いのキツい映画だ。おそらく3回目はない。


星屑の町
2020.03.07 イオンシネマ港北ニュータウン シアター9 [1100円/102分]
【36】2020フィルムパートナーズ 監督:杉山泰一 脚本:水谷龍二
CAST:のん、太平サブロー、ラサール石井、小宮孝泰、渡辺哲、でんでん、有薗芳記、菅原大吉、戸田恵子、小日向星一
●舞台の軽喜劇のノリで、おやじギャグが続き昔の添え物モノ映画を思い出したが、広島出張から岩手に戻ってきた東北弁のんを眺めているのが嬉しくて、大抵のことは呑み込めた。彼女の特異な艱難辛苦を経た勝気な根性がこの映画で見事に生きた。実はムード歌謡の字幕付きの歌詞も日本映画の歌謡曲映画の系譜を思い出して懐かしかった。


Fukushima50
2020.03.06 109シネマズ グランベリーパーク シアター2 [1300円/122分]
【35】2020松竹=KADOKAWA 監督:若松節朗 脚本:前川洋一
CAST:渡辺謙、佐藤浩市、吉岡秀隆、安田成美、緒形直人、火野正平、平田満、佐野史郎、段田安則、篠井英介、吉岡里帆
●真実より描写を盛り上げるための小芝居・大芝居。そして怒号、絶叫に浪花節。驚きの勧善懲悪。実際の福島第一のリアルは知る由もないが、本当にこんな現場だったのか。ただ海外メディアが呼んだ“Fukushima50”をまとも紹介していない日本のメディアはどうかしている。彼らの献身的な英雄譚を伝えたことにこの映画の価値はあるのか。


初 恋
2020.03.01 TOHOシネマズ海老名 スクリーン10 [1200円/115分]
【34】2020製作委員会=東映 監督:三池崇史 脚本:中村雅
CAST:窪田正孝、小西桜子、大森南朋、染谷将太、ベッキー、村上淳、三浦貴大、滝藤賢一、ベンガル、塩見三省、内野聖陽
●誰が得しているのかさっぱりわからないタイトル。ヤクザと中華マフィアの抗争劇だが、途中まで、よもやの大傑作?と、思っていたら、みるみる三池クォリティに収斂する。つまりは滅法面白れー映画だったということ。脇役たちが振り切った演技を嬉々としてやってる風でもあり、それがストレートに映画のテンションに直結し楽しめた。


か も
2020.02.25 新文芸坐 [0円/81分]
【33】1965東映 監督:関川秀雄 脚本:成澤昌茂
CAST:梅宮辰夫、緑魔子、大原麗子、原知佐子、北原しげみ、小針恵美子、程田光春、蜷川幸雄、浦辺粂子、石橋蓮司
●やってることは通俗的ドラマだが、例によって女達を次々とカモっていく辰兄いのイケイケぶりと、アングライメージ以前の緑魔子のキュートさが映画を面白くしている。いや、意外にも東映女優陣が全員可憐。カネの亡者が蠢くドロドロした世界も、悲壮感ベッタリでないのは関川秀雄の乾いた演出と彼女たちの可憐さに寄る処が大きい。


ダ ニ
2020.02.25 新文芸坐 [ 〃 /82分]
【32】1965東映 監督:関川秀雄 脚本:下飯坂菊馬
CAST:梅宮辰夫、北あけみ、杉浦直樹、大原麗子、香月美奈子、金子克美、宮園純子、大村文武、石橋蓮司、室田日出男
●銀座の女たちとそれを食い物にする男の業を描くいくつかの名作とは比べられないものの、予想したより遥かに面白かった。名手・中沢半次郎がモノクロで捉えた当時の銀座に辰兄いの硬質感のアンサンブルが効いている。私が辰兄いを知ったときは既にスケコマシキャラから卒業していたが、なるほどこれがTHE梅宮辰夫か!と大いに納得した。


影 裏
2020.02.23 TOHOシネマズ海老名 スクリーン8 [1300円/135分]
【31】2020製作委員会 監督:大友啓史 脚本:澤井香織
CAST:綾野剛、松田龍平、筒井真理子、中村倫也、平埜生成、國村隼、永島暎子、安田顕
●原作は既読。映画は悪くはないがそれほど良くもない。乱暴な持論だが芥川賞受賞作を直木賞受賞作のように撮るのが理想的な映画のエンタメ性だと思っているので、綾野剛と松田龍平の並びですでにエンタメは担保されていたと思う。ニジ鱒の暗喩も巧い。しかし綾野が松田に接吻を仕掛ける場面、そんな画を欲しがりがちな映像の蛇足だ。


37セカンズ
2020.02.22 イオンシネマ港北ニュータウン スクリーン10 [0円/115分]
【30】2019ノックオンウッド 監督:HIKARI 脚本:HIKARI
CAST:佳山明、神野三鈴、大東駿介、渡辺真起子、熊篠慶彦、萩原みのり、芋生悠、渋川清彦、板谷由夏、尾美としのり
●せっかく「障碍者と性」を革新的に描くのなら、ユマちゃんには処女喪失まで完結して欲しかったと思いながら、彼女の心の機微や揺らぎを逃すまいと、車椅子のモーター音を追いかけていた。そしてその追いかけた時間のなんと豊潤だったことか。誰の人生にも37秒の淀みはあるのだと主演の佳山明に教えられる。早くも今年のベスト級。


不良番長・突撃一番
2020.02.22 新文芸坐 [1150円 /88分]
【29】1971東映 監督:野田幸男 脚本:松本功、山本英明
CAST:梅宮辰夫、渡瀬恒彦、山城新伍、地井武男、安岡力也、鈴木ヤスシ、夏純子、藤原釜足、安部徹、小林千枝、佐山俊二
●量産の東映とはいえ、よくもまぁ4年間で16本、ここまで低偏差値のハチャメチャな映画を量産したものだと思う。本番と空日の宴会との境がないような仲間同士のじゃれ合いは観客より演者たちの方が楽しく遊んでいる風でもあり、きっとストーリーや演技より、彼らの宴会の様子を傍から呆れながら観て楽しむ映画なのだ。さらば辰兄い。


不良番長・一網打尽
2020.02.22 新文芸坐 [ 〃 /88分]
【28】1972年東映 監督:野田幸男 脚本:松本功、山本英明
CAST:梅宮辰夫、藤竜也、山城新伍、ひし美ゆり子、真理アンヌ、安岡力也、鈴木ヤスシ、室田日出男、内田朝雄、八名信夫
●新文芸坐 “「さらば銀幕の番長」梅宮辰夫・追悼上映”。辰兄いがツルむまでの一匹狼ふりがあまりにカッコよくて馴れ合いの徒党じゃなくてシリーズ異色作で最後まで通しても良かったのではないか。と今更思ってしまう。パトカーの天井に飛び乗って逃げるくだりには驚いたが、最後の「終」の顔出し看板での山城新伍との掛け合いは爆笑。


スキャンダル
2020.02.21 109シネマズ グランベリーパーク シアター2 BOMBSHELL [1300円/109分]
【27】2019年アメリカ 監督:ジェイ・ローチ 脚本:チャールズ・ランドルフ
CAST:ニコール・キッドマン、シャーリーズ・セロン、マーゴット・ロビー、ジョン・リスゴー、マルコム・マクダウェル
●セクハラ訴訟の行方は極端なフェミ女が出てこないのが救いだったが、それより巨大メディアの堂々たる共和党偏重と局上層部のキャスターへの軋轢の凄まじさをFOX、ロジャー、ルパード、グレッチェン、メーガンと実名で展開させるハリウッドの懐に呆れる。仮名で逃げる日本はジャーナリズム、エンターティメントの双方で到底敵わない。


阪神タイガース THE MOVIE ~猛虎神話集~
2020.02.19 TOHOシネマズ新宿 スクリーン8 [1900円/97分]
【26】2020年製作委員会=KADOKAWA 監督:石橋英夫 脚本:(ドキュメンタリー)
CAST:掛布雅之、岡田彰布、矢野燿大、江夏豊、田淵幸一、藤川球児、近本光司、佐藤隆太、松村邦洋、千秋、石坂浩二
●球団創設85周年記念ドキュメンタリーと銘打っているが、とても映画館で見せる代物ではない。村山も小山もスルーでテレビの特集にも劣る安易さ。映像ソースに乏しく神宮の胴上げすらない。唯一、江夏の俺様エピソードは面白いが、道化を引き受けた掛布が気の毒すぎた。それでも見るという全国の虎党よ、ムダ金使う覚悟はしておけ!


1917 命をかけた伝令
2020.02.15 109シネマズ グランベリーパーク シアター1 1917 [0円/119分]
【25】2019年アメリカ 監督:サム・メンデス 脚本:サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
CAST:ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ
●映画のスピード感はカットを刻むことで得られる。そんな固定概念がひっくり返った。更に「彼」になりきるのではなく、むしろ引きながら「彼」を追う神視点になることで戦場の狂気が浮かび上がる。最前線に近づくにつれ悲惨な様相となる塹壕の臨場感の凄まじさ。この見事な実験は戦闘ゲームモードの一歩手前で「心」まで獲得している。


続・荒野の用心棒 <デジタル・リマスター版>
2020.02.14 シネマート新宿2 DJANGO [1300円/93分]
【24】1966年イタリア 監督:セルジオ・コルブッチ 脚本:セルジオ・コルブッチ、フランコ・ロゼッティ、ホセ・G・マエッソ
CAST:フランコ・ネロ、ロレダーナ・ヌシアク、エドゥアルド・ファヤルド、ホセ・ボダロ、アンジェル・アルバセス
●もうそれこそ12歳の頃から殺戮・残酷・爽快・陶酔の男騒ぎの傑作だと決めつけていたが、最後に1ショット1キルを果たしたジャンゴが一人孤独に吊り橋を渡ったのではなく、酒場に残したマリアを迎えに戻ったのではないかと、墓標にぶら下がった血塗れの拳銃に思いを馳せたとき、心の底からこの映画に「愛」を抱いている自分に気がついた。


母なる証明
2020.02.12 シネマート新宿 마더 [1000円/129分]
【23】2009年韓国 監督:ポン・ジュノ 脚本:パク・ウンギョ、ポン・ジュノ
CAST:キム・ヘジャ、ウォンビン、チン・グ、ユン・ジェムン、チョン・ミソン、チョン・ウヒ、ソン・セビョク、パク・ミョンシン
●私は日本語字幕のフィルターを通してこの映画と対峙するわけだが、もし韓国語を解したとして、彼らの怒号や絶叫を受け止める体力があるかどうか。母性の暴走と言えばそれまでだが「今、何を見せられているのか」「この先どこに連れていかれるのか」との不安がいつしか圧倒感となっていく。まさかオスカーは快挙ではなく必然だったか。
※2010年キネマ旬報ベストテン第2位


殺人の追憶
2020.02.09 シネマート新宿 살인의 추억 [1300円/130分]
【22】2003年韓国 監督:ポン・ジュノ 脚本:ポン・ジュノ、シム・ソンボ
CAST:ソン・ガンホ、キム・サンギョン、キム・レハ、ソン・ジェホ、ピョン・ヒボ、パク・ノシク、パク・ヘイル、チョン・ミソン
●暴力的で足癖の悪いチョ刑事がその足を切断する羽目となる皮肉。それに象徴される捜査の迷走がブラックな笑いを孕みながら、次第に漆黒の闇に覆われる過程で観る者を没入させていく。公開から年月を経て追憶の二重構造となった作品だが、すでにポン・ジュノの語りの巧さは抜群で、『パラサイト』と比べてもまったく遜色がない。
※2004年キネマ旬報ベストテン第2位


パリの恋人たち
2020.02.06 川崎市アートセンター アルテリオ映像館 L'HOMME FIDÈL [1100円/75分]
【21】2018年フランス 監督:ルイ・ガレル 脚本:ジャン=クロード・カリエール、ルイ・ガレル
CAST:ルイ・ガレル、レティシア・カスタ、リリー=ローズ・デップ、ジョゼフ・エンゲル
●ベタだが突き放した邦題。冒頭のエッフェル塔を入れ込んだ空撮からのパリはモンマルトルもモンパルナスでもないありふれた下町。西成の安宿から見る通天閣の街並みと大差ないではないか。これは視点を引きながら観察する映画なのだと思ったが、映画が感情移入の産物だとすれば4人の主要登場人物の誰一人も好きになれず、大いに困った。


ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密
2020.02.02 109シネマズ グランベリーパーク シアター7  KNIVES OUT [1300円/131分]
【20】2019年アメリカ 監督:ライアン・ジョンソン 脚本:ライアン・ジョンソン
CAST:ダニエル・クレイグ、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェイミー・リー・カーティス、クリストファー・プラマー
●ミステリーを立て続けに観る。富豪の遺産相続をめぐる“事件”ではあるのだが、事件の骨格が曖昧なまま進行する構成がユニーク。饒舌なD・クレイグのお茶目な名探偵も楽しいし、登場する家族たちも俗物揃いで笑ってしまう。そもそも嘘をつくとゲロを吐くヒロインって何?それでいてきちんと本格推理ものになっているから大したものだ。


9人の翻訳家 囚われたベストセラー
2020.02.02 イオンシネマ港北ニュータウン スクリーン8 LES TRADUCTEURS [1100円/105分]
【19】2019年フランス=ベルギー 監督:レジス・ロワンサル 脚本:レジス・ロワンサル
CAST:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、エデュアルド・ノリエガ
●“あなたはこの結末を「誤訳」する” なんて気の利いたコピーだ。世界同時出版のため各国の翻訳家を密室に隔離するのが実話というのも凄いが、ミスリードを重ねて観客を騙す鮮やかな構成がオリジナル脚本であることに驚かされる。完全に翻弄された。入替制でなければ二度観たろう。ただ9人の翻訳メンバーに日本人がいないのは寂しかった。


家族を想うとき
2020.02.01 ヒューマントラストシネマ有楽町 シアター2 SORRY WE MISSED YOU [1200円/100分]
【18】2019年イギリス=フランス=ベルギー 監督:ケン・ローチ 脚本:ポール・ラヴァティ
CAST:クリス・ヒッチェンズ、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター、ロス・ブリュースター
●家族のため頑張るほど疲弊し借金を膨らませ家族と遠ざかっていく。観ていてつらい映画だが、それでもこんなに面白いのはケン・ローチが社会問題を声高に訴えるのではなく、小さな家族の出来事として夫婦や親子の機微の中で巧みにそれを描いているからだ。しかし彼らに過酷な労働を強いる利便性を欲求しているのは我々であるのだけど。
※2019年キネマ旬報ベストテン第6位


AI崩壊
2020.02.01 109シネマズ グランベリーパーク シアター2 [1200円/131分]
【17】2020日テレ=ワーナー 監督:入江悠 脚本:入江悠
CAST:大沢たかお、賀来賢人、広瀬アリス、岩田剛典、髙嶋政宏、芦名星、玉城ティナ、余貴美子、松嶋菜々子、三浦友和
●ダメだなと思う部分は少なくない。「緩急」でいえば場面によって緩すぎるし急ぎ過ぎている。しかし我々が日本の近未来SF映画のチャチさやチープさに何度も目をつむってきたそれではなく、忖度なく堂々と批評の土俵に上がる一本が生まれたことに刮目すべきだ。膨大なニュース映像を駆使した入江スタイルはついに確立されたと見ていい。


ラストレター
2020.01.31 109シネマズグランベリーパーク シアター4 [1300円/121分]
【16】2020ロックウェルアイズ=東宝 監督:岩井俊二 脚本:岩井俊二
CAST:松たか子、福山雅治、広瀬すず、森七菜、神木隆之介、豊川悦司、中山美穂、庵野秀明、木内みどり、小室等
●ひとりひとりの最後で絶版本「未咲」にサインが記されるたび、死者の人生が鮮やかに浮かび上がっていく。空撮とハンディカメラの揺らぎが未咲の視点であると気づいた時には岩井ワールドに取り込まれ、スマホ破壊から始まる往復書簡で『Love Letter』の再現と思いきや、豊悦=中山は無頼からの矜持を主人公に突き刺す。さすが岩井俊二。


ロマンスドール
2020.01.26 109シネマズグランベリーパーク シアター7 [1300円/123分]
【15】2019年製作委員会 監督:ダナダユキ 脚本:タナダユキ
CAST:高橋一生、蒼井優、きたろう、ピエール瀧、浜野謙太、三浦透子、渡辺えり、大倉孝二
●男と女とラブドール。昔なら小沼勝が倒錯ポルノで腕をふるう題材だが、人形は芸術として暗いアトリエで生み出されるのではなく、夫婦愛の結実として職人が工場で生産する。女性監督の目利きなのか高橋一生という薄めのキャラを配することでまたも熱演に走り勝ちな蒼井優を巧みに中和する。本音は心地良さより情念ギタギダが好きだが。


ダンス・ウィズ・ウルブス
2020.01.25 TOHOシネマズ海老名 スクリーン8 DANCES WITH WOLVES [1100円/181分]
【14】1990年アメリカ 監督:ケビン・コスナー 脚本:マイケル・ブレーク
CAST:ケビン・コスナー、メアリー・マクドネル、グラハム・グリーン、ロドニー・A・グラント、ロバート・パストレリ
●異なる文化が手探りで交流していく過程の話は好きだ。逆に事が起こり主人公がその異社会に板挟みになるドラマトゥルギーに向かうのを観るのは辛い。しかし当時のコスナーの時代の勢いなのか、どちら側の人間なのかのアイデンティに葛藤することなく早々に決着し、勧善懲悪に徹したのは映画的にも潔かった。まさに見応え十分な3時間。
※1991年キネマ旬報ベストテン第1位


CATS キャッツ
2020.01.24 109シネマズグランベリーパーク シアター1 CATS [1300円/109分]
【13】2019年イギリス=アメリカ 監督:トム・フーパー 脚本:トム・フーパー、リー・ホール
CAST:フランチェスカ・ヘイワード、ジェームズ・コーデン、ジェニファー・ハドソン、テイラー・スウィフト、ジュディ・デンチ
●結構、楽しめた。劇団四季の舞台を思い出す限りジェニファー・ハドソンは肉感過ぎてグリザベラのイメージではなかったものの“memory”の熱唱で持っていくし、ジュディ・ディンチのオールドデュトロノミーはさすがの貫禄だ。確かにCGIなど使わずフルメイクでやるべきだったが、空前の悪評でも言われるほど気持ち悪くはなかった。


ジョジョ・ラビット
2020.01.23 イオンシネマ新百合ヶ丘 スクリーン8  JOJO RABBIT [1100円/109分]
【12】2019年アメリカ 監督:タイカ・ワイティティ 脚本:タイカ・ワイティティ
CAST:ローマン・グリフィン・デイビス、レベル・ウィルソン、サム・ロックウェル、スカーレット・ヨハンソン
●ヒトラーの妄想を拠り所にするジョジョが、偽ネイサンを創造しユダヤ娘との距離を詰めながら自我に目覚め、やがて手榴弾自爆のドジはラストで娘の平手打ちを受け入れる度量を身につけていく。ただナチの戦争と子供の成長を絡めて描くならアメリカ視点ではなく、ドイツ映画で観たかった。といってしまうと身も蓋もないのだろうか。


リチャード・ジュエル
2020.01.19 TOHOシネマズ新宿 スクリーン5 RICHARD JEWELL [0円/131分]
【11】2019年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド 脚本:ビリー・レイ
CAST:ポール・ウォルター・ハウザー、サム・ロックウェル、キャシー・ベイツ、オリヴィア・ワイルド、ジョン・ハム
●例によって抜群の演出テンポで限りない満足度へと持っていかれるが、リチャードに容疑を仕掛けたFBIとメディアが「法執行官への憧れ」というロジック一点張りだったことと、公衆電話のアリバイで無罪を確信する程度の稚拙さが気になった。それでも熟練の手腕に抗いようがなく、あっけなく語り口の気持ちよさに乗せられてしまうのだが。


フォードvsフェラーリ
2020.01.18 イオンシネマ新百合ヶ丘 スクリーン6 FORD V. FERRARI [1100円/153分]
【10】2019年アメリカ 監督:ジェームズ・マンゴールド 脚本:ジェズ・バターワース、ジェイソン・ケラー
CAST:マット・デイモン、クリスチャン・ベール、ノア・ジュープ、カトリーナ・バルフ、ジョン・バーンサル
●フォードが勝って万々歳で、レースの昂揚感とともにアメリカ人が留飲を下げる用の映画だと思っていたことをマンゴールドに詫びねばなるまい。様々な思惑が交錯する人間ドラマであり、シェルビーとマイルズの友情、技術者たちの心意気、そしてそれらすべてを呑み込もうとする資本論理。かくも “誇り高き戦い”は崇高であったことか。


音 楽
2020.01.15 新宿武蔵野館 [1100円/71分]
【09】2019年ロックンロール・マウンテン 監督:岩井澤健治 脚本:岩井澤健治
CAST:(声)坂本慎太郎、駒井蓮、前野朋哉、芹澤興人、平岩紙、山本圭祐、姫乃たま、天久聖一、竹中直人、岡村靖幸
●熱狂?の噂を聞きつけて劇場へ。なるほど古武術の奏でるシュールなサウンドも古美術のフォークも気に入った。もう一度聴きたくなるし、研二のリコーダーも素晴らしい。ただ演奏する側はさぞ気持ち好いのだろうとバンドを組めなかったこちらとの温度差は薄っすら感じる。さてインディーズに留まることの自由さまで評価すべきかどうか。


午前0時、キスしに来てよ
2020.01.13 イオンシネマ新百合ヶ丘 スクリーン7 [1100円/113分]
【08】2019年フジテレビ=松竹=講談社 監督:新城毅彦 脚本:大北はるか
CAST:橋本環奈、片寄涼太、眞栄田郷敦、八木アリサ、岡崎紗絵、鈴木勝大、酒井若菜、野田理人、内藤秀一郎、遠藤憲一
●昨年のベスト『殺さない彼と死なない彼女』ですっかりティーンムービー侮り難しとなったものの、始まりの3分で席を立ちたくなる。テレビならチャンネルを替えていたはずだ。それでもシンデレラストーリーのお約束でそれなりに最後は大団円感を満喫したと思う。ポン・ジュノ、田中登とヘビーな観賞が続き、箸休め的なリセットにはなった。


人妻集団暴行致死事件
2020.01.12-13 新文芸坐 [2300円/96分]
【07】1978年日活 監督:田中登 脚本:佐治乾
CAST:室田日出男、黒沢のり子、古尾谷雅人、志方亜紀子、日夏たより、深見博、酒井昭、岡本麗、小松方正、岡麻美
●この年の主演賞の殆どを高倉健が持っていってしまったが、私は今も頑なに室田日出男こそ絶対だったと信じている。地方新聞に報じられる痴情事件を加害者と被害者を共有させ70年代の荒っぽい人間群像とした田中登は素晴らしいが、逮捕から復帰した室さんの演技にただ茫然とした40年前。今もその感慨が蘇って涙が出そうだった。
※1978年キネマ旬報ベストテン第9位


江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者
2020.01.12-13 新文芸坐 [ 〃 /76分]
【06】1976年日活 監督:田中登 脚本:いどあきお
CAST:石橋蓮司、宮下順子、夢村四郎、渡辺とく子、八代康二、織田俊彦、長弘、中島葵、田島はるか、秋津令子、水木京一
●一定の評価はされた。ただ大正デモクラシーの爛熟した世相から醸されるアバンギャルドなエロスを、どん底の喘ぎと諦観から一転してブルジョワジーたちの愉悦を乱歩調に落とし込んだ田中登には初見から違和感はあった。人の腐臭を排除し芳香を前面に描くが屋根裏の散歩者にも人間椅子にも様式以外のアプローチがあってもよかった。
※1976年キネマ旬報ベストテン第10位


色情めす市場
2020.01.12-13 新文芸坐 [ 〃 /83分]
【05】1974年日活 監督:田中登 脚本:いどあきお
CAST:芹明香、夢村四郎、宮下順子、花柳幻舟、萩原朔美、岡本彰、絵沢萌子、小泉郁之助、庄司三郎、榎木兵衛、坂本長利
●例えば実夫の通天閣からのニワトリ飛ばし、商店街のトメからの視点と実夫からのトメへの大胆な主観の交換。ダッチワイフで自爆する遠景からの定点ショット。4回目40年ぶりの再会はいちいち凄すぎた。格差社会の底辺で喘ぎながら「だから?」と受け入れる諦観の美しさ。当時でしか撮れない人間讃歌であるが故、永遠の名作となった。


女郎責め地獄
2020.01.12-13 新文芸坐 [ 〃 /77分]
【04】1973年日活 監督:田中登 脚本:田中陽造
CAST:中川梨絵、山科ゆり、あべ聖、薊千露、絵沢萌子、堂下繁、織田俊彦、長弘、小泉郁之助、高橋明
●動の中川梨絵と静の山科ゆり。その対比も含む人形浄瑠璃とロマンポルノの融合に高校生は難解で前衛的だと思った。結局精一杯の背伸びと知ったかぶりが相塗れる観賞になったが、今も義太夫の知識はなく未だに田中登の演出意図は汲めきれていない。ただ長屋襖ぶち抜き横移動など日活撮影所の美術スタッフの素晴らしさは激しく讃えたい。


パラサイト 半地下の家族
2020.01.11 109シネマズグランベリーパーク シアター1 기생충 PARASITE [1300円/132分]
【03】2019年韓国 監督:ポン・ジュノ 脚本:ポン・ジュノ、ハン・ジヌォン
CAST:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン
●予測不可能な物語のラストはギウの妄想か?否、そうではあるまい、あれはおそらく現実(実現)だろう。ともかくこれが噂のポン・ジュノか!ホント凄ゲーと思った。上へ下へ、半地下へと終始揺さぶられまくった。格差社会のコントラストをこれでもかとベタに笑わせ、衝撃に慄かされる。韓国映画だが、世界最高峰のエンターティメントだ。


THE INFORMAR/三秒間の死角
2020.01.02 フォーラム福島 THE INFORMAR [1300円/113分]
【02】2019年アメリカ=イギリス=カナダ 監督:アンドレア・ディ・ステファノ 脚本:M・クック 、ローワン・ジョフィ他
CAST:ジョエル・キナマ、ロザムンド・パイク、コモン、クライヴ・オーウェン、アナ・デ・アルマス、カーマ・メイヤー
●「特殊部隊に従軍経歴あり」は主人公が死線を潜り抜ける免罪符として都合がいいのか、ずっと便利に使われ続けている。それでもSWやアナ雪、MCUが映画界のメインストリートであるならば、その周辺にこの手の映画ががっつり存在していなければスクリーンはいつか死ぬ。そうニューヨークにはいつまでもヤバさを孕んでいて欲しいのだ。


男はつらいよ・お帰り 寅さん
2020.01.01 109シネマズグランベリーパーク シアター3 [1200円/116分]
【01】2019年松竹 監督:山田洋次 脚本:山田洋次、朝原雄三
CAST:渥美清、吉岡秀隆、後藤久美子、倍賞千恵子、前田吟、桜田ひより、桑田圭祐、浅丘ルリ子、夏木マリ、池脇千鶴
●80年代の前半、正月一発目は『男はつらいよ』が定番だった。それにしても泣けた泣けた。『ニュー・シネマ・パラダイス』ばりの歴代マドンナ矢継ぎ早カットには帰りに寄った牛丼屋で思い出し泣きし大いに困った。今まで寅さん観て落涙した記憶などないのだが・・・。また核となる満男と泉のエピも中年同士の淡い恋物語として悪くない。



a:10235 t:4 y:10

powered by HAIK 7.3.7
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional