●2006年(平成18年)


◆◇◆三行映画評 2006 (平成18年)◆◇◆


※劇場観賞本数7本

スタンドアップ
2006.1.14 TOHOシネマズ海老名 North Country
【01】2005年アメリカ 監督:ニキ・カーロ 脚本:マイケル・サイツマン
CAST:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、シシー・スペイセク、ウディ・ハレルソン、ショーン・ビーン
●鉱山で働くシングルマザーが世界初のセクハラ裁判で勝利する。正直言って訴訟に至るまでの悪辣な嫌がらせや陰湿な誹謗の数々が、いくら映画といっても逆に鉱山の男への差別になっているのではないか。セクハラ裁判での勝利がカタルシスを生むかといえば、それも無理な話で、どうにもこうにも厳しい作品になってしまった。


THE 有頂天ホテル
2006.1.14 TOHOシネマズ海老名
【02】2006年フジテレビ=東宝 監督:三谷幸喜 脚本:三谷幸喜
CAST:役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子、戸田恵子、伊東四朗、原田美恵子、唐沢寿明、西田敏行
●何でもかんでも詰め込めば「グランドホテル」が成立するかといえばそうでもなく、三谷幸喜にあと30分刈り込む度胸があればと思った。ビリー・ワイルダー調のシチュエーションコメディを目指したいのはわかるが、決めるところはビシッと決めなければならない。ドタバタによる空疎な時間が長すぎた。


フライトプラン
2006.1.21 TOHOシネマズ海老名 Flightplan
【03】2005年アメリカ 監督:ロベルト・シュヴェンケ 脚本:ピーター・A・ダウリング、ビリー・レイ
CAST:ジョディ・フォスター、ピーター・サースガード、ショーン・ビーン、マーリーン・ローストン
●飛行機の中で子供が行方不明になるばかりか、最初から搭乗すらもしていない、それ以前に死亡していたという。そんな悪夢のような状況に立たされる母親。これば絶対に面白そうだと思って観に行ったら、大層なからくりもなくジョディが必死で機内を走りまわる姿に終始する。もう少しミステリアスな不条理劇を期待したのだが。


博士の愛した数式
2006.1.21 TOHOシネマズ海老名
【04】2005年アスミックエース 監督:小泉尭史 脚本:小泉尭史
CAST:寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成、吉岡秀隆、浅丘ルリ子、井川比佐志
●小川洋子の原作には思わず涙を誘われたものだが、映画も実に丁寧に作られていて悪くないと思った。とくに80分しか記憶が持たない博士と、その母子のふれあいを静かな自然の中に溶け込ませながら表現したのは、映画ならではの視点として評価したい。そうか、江夏の「28」は美しい完全数だったのか。                ※2006年キネマ旬報ベストテン第7位


ダ・ヴィンチ・コード
2006.5.20 TOHOシネマズ海老名 The Da Vinci Code
【05】2006年アメリカ 監督:ロン・ハワード 脚本:アキヴァ・ゴールズマン
CAST:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン、ジャン・レノ、アルフレッド・モリーナ、ユルゲン・プロホノフ
●前半は先読みできずにワクワクしたが、後半になって「悪魔崇拝」やら「イルミナティ」やら、失われた聖遺物、聖杯を巡る確執など、キリスト教にまったく無知である当方はその元ネタがわからないので、次第に主人公の教授に迫る危機もどうでもよくなっていた。宗教を背景とした映画は『ベン・ハー』くらいわかりやすくしてもらわんと。


父親たちの星条旗
2006.12.10 109シネマズグランベリーモール Grindhouse/Death Proof
【06】2006年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド 脚本:ウィリアム・ブロイルス・ジュニア、ポール・ハギス
CAST:ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ、ジェイミー・ベル、ジョン・スラッテリー
●イーストウッドはバリバリのタカ派保守だと思っていたが、イラク戦争たけなわのこの時期に戦争の虚妄をここまで描いてしまうとは・・・。それにしても自然に画面に入り込んでしまうような演出の呼吸は天性のものなのか、計算なのか。とにかく酔わせる。素晴らしいの一言で個人的には『硫黄島からの手紙』よりこちらを推す。                ※2006年キネマ旬報ベストテン第1位


硫黄島からの手紙
2006.12.10 109シネマズグランベリーモール Letters from Iwo Jimar
【07】2006年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド 脚本:アイリス・ヤマシタ、ポール・ハギス
CAST:渡辺謙、二宮和也、中村獅童、加瀬亮、伊原剛志、裕木奈江
●誠に恥ずかしながら栗林中将もバロン西大佐もイーストウッドに教えてもらった。日本人にとって殲滅した敗戦の悲惨さ故に英雄譚にならなかったのだろう。「戦争とはこんなものだ」と反戦とは別のメッセージをイーストウッドは届けるが、籠城戦のスリルなど、映画としての面白さを追求することも決して忘れてはいない。                ※2006年キネマ旬報ベストテン第2位


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