■2012.10

日めくり 2012年10月(平成24年)         


2012.10.01 十六夜に

雨がすべてを濡らし、風がすべてを揺らし、
小枝をへり折り、葉を散らし、地面を抉りながら去っていった暴風。
朝、生ゴミが散乱するアスファルにカラスが跋扈し、
闇が落ちるとまた虫たちの饗宴がはじまった。
一体、君たちはどこで、どうやって台風を凌いできたのやら。


2012.10.02 歯医者とりあえず終了

銀歯の装着具合をチェックし、仕上げに歯石の除去をしてもらった。
最後に「半年後にまたチェックに来院してください」といわれて、
「誰が行くもんかい・・・」と心の中で悪態をつく。
歯や神経を抜かれるときの、何ともいえない喪失感にも軽く心が壊れるが、
ひと回りも下の歯科医に「あーんしてください、あーん」といわれる屈辱感。
ついそれに従い「あーん」してしまう自己嫌悪。
出来れば二度と歯医者のお世話にならずに死にたい。
多分、それは無理というものだろうが。


2012.10.03 ハム優勝

今さら思うが、リーグを制するほどのチームとの対戦だったのだから、
札幌での連敗は当然の帰結だったということか。
とにかく栗山英樹がここまでデキる奴だとは思わなかった。
コーチ経験もなく、私の中で栗山は野球評論家というよりもタレントだった。
監督を要請した日ハム球団の慧眼にはまったく恐れ入谷の鬼子母神だ。
和田がキャンプイン前に語ったスローガン自体は悪くなかった。
しかし開幕して見せられたのがブラゼルと城島のスタメン争い。
結局、これがすべてだったんじゃないかな。


2012.10.04 ああ、そういえば

郵便受けにスカパーからの葉書が入っていた。
「ご加入から1年が経ちました」。16日間全チャンネル無料の案内だ。
ああ、そうか・・・そういえばここに引越して一年が過ぎてしまったか。
この一年で積み上げたものなど何ひとつないが、一年は早かった。
もう二十歳を過ぎてから時の経つのが遅いなどと思った年はない。
引越したらやってみたいことがなくはなかったが、結局何もしていない。
確実に心身共にがたついているのだけはよくわかる。嗚呼。


2012.10.05 饒舌な一言居士

私の大滝秀治へのイメージは表題の通り。
『あなたへ』を何ランクか引き上げたのが最後の映画となってしまったか。
とにかく70年代の後半は観る映画の殆んどにこの人の顔があった気がする。
享年87歳は思ったよりもお歳だったなという印象。
この人の老け役は驚異の40年スパンくらいだったのではないか。
どこにでもいるお爺さんのようでいて、誰も代ることが出来ない強烈な個性。
また名優がひとり消えてしまったか。。。。合掌。


2012.10.06 尖閣

現地法人や在中日本人には同情する他はなかったが、
蒙昧無知な中国のデモについては眉を顰めながら冷ややかに眺めていた。
それよりも、今後あの岩だらけの無人島をどうするのか。
「沖縄県の尖閣諸島は我が国固有の領土であり、領土問題自体は存在しない」
もうそんなロジックで均衡が保たれる状態ではなくなった今、
中国もいよいよ一歩も引けなくなった。おそらく一切の妥協はないだろう。
次の総理が確実な安倍晋三があくまでイケイケで構えるならば、
戦争とまではいかないにしても紛争ぐらいは覚悟すべきかもしれない。
そうなると安全保障条約を結ぶアメリカを頼りにしなければならないが、
ところが尖閣を管轄する沖縄県は米軍のオスプレイ配備で激しく揺れている。
いっそのことアメリカさんにあの島を爆撃してもらって、
適当なところで領海線を引いてしまったらどうだろう。
こんなことを書くと亡国との誹りを受けそうだが、
将来的にもここで国境を明確にしておくことは絶対に必要なことだ。
台湾を統治した後、中国は絶対に沖縄を狙ってくるは間違いないのだから。


2012.10.07 しゃぶしゃぶ食ってひと風呂浴びて

昨日は尖閣でシビアなことを書いておいて、この表題はどうかと思うが、
久々にしゃぶしゃぶの食い放題に行った。
普段、ひとりでは中々こういう店には行けないので思いっきり食う。
しかし昔と違い、肉を食った分は野菜も食わなきゃという強迫観念にかられる。
そして腹一杯食ってしまうと、今度はサウナで汗を流さなければと思う。
スパに人差し指の静脈から血管年齢をはかる機械を見つけたので試してみた。
「あなたの血管年齢は46歳から50歳です」と出た。
大して嬉しくもない数字だが、血管の方が先に還暦を迎えていなくて安心した。


2012.10.08 東京で今、一番面白い所は

そこは銀座でも、新宿でも、渋谷、原宿、六本木でもない。
断然、東京駅だ。いやはや面白かった。
東京駅構内もガラリと一新し、ズラリと並ぶ店舗を眺めるだけで楽しい。
考えてみると仕事では毎日のように多摩川を越えているが、
東京駅というのは意外と行くことはない。
丸ノ内口から見るレンガ作りの駅舎は夜にはライトアップされ、
世界中でもこれだけ美しい駅舎ってあるものかと思う。
そのライトアップの前で号外が配られた。
「iPS細胞の山中教授、ノーベル賞!」
上京の予定の方、東京駅がお奨めです。


2012.10.09 鉄人よ永遠に

「ファンの皆さん、夢をありがとうございました!」
そんな言葉で引退のスピーチを締めた金本。
金本知憲について、語りたいことは一杯あるが、今さら何を書けばいいのか。
これだけ強い磁場を持った選手は、多分もう現れない。


2012.10.10 Diary

仕事帰りに渋谷の東急ハンズに寄り、来年のダイアリーを物色した。
機能や実用よりも、むしろ闇雲に余白を埋めていく作業が好きなのだが、
マンスリー、ウィークリー、バーチカルとそれぞれ一長一短ある。
長考すること2時間弱。決められないまま閉店時間を迎えてしまう。
以前と違い外回りではないので、アポ取りの必要が無くなったのは寂しい。
変な奴だと思われるだろうが、辛い仕事を手帳に慰められたこともあった。
今は仕事よりもプライベートでの使用用途が多くなりそうなのが寂しい限り。
本来なら、スマホを使いこなせれば手帳など必要ないのかもしれないが、
アナログ人間に、どうしても必須アイテムではあるのだ。


2012.10.11 泣かせるね

デイリースポーツの金本引退特集号で下柳剛が手記を寄せている。
実は金本、矢野、下柳でアラフォートリオという括りは好きではなかった。
(画像をアップしておいてなんだが)
それぞれが魅力ある選手たちなのだから、セットにするなよと思っていたのだが、
彼らがいかに強い絆で結ばれていたのかが手記から伝わってくる。
三年前の甲子園での広島戦。下柳の力投も報われず0-0の九回裏。
「おいカネ、もうええぞ。決めてくれ。俺はもう投げられん・・・」
そして本当に金本はスタンドにサヨナラホームランを放り込む。
ダイヤモンドを一周し、歓喜のナインにもみくちゃにされる金本に、
フラフラの下柳はいう。「もっと早う打っとけよ」と。
笑える話の中にも友情が垣間見えて「ああいいなぁ」と思った途端、
目頭が熱くなって、活字がみるみる滲んでくる。
職場での休憩時間だったので泣きながら焦ってしまった。


2012.10.12 不幸

仕事中に一番の若手(37歳)の職員のお父さんが亡くなったと電話が入る。
突然のことに目を赤く腫らしながら「すいません、帰らせていただきます」と。
高校の時にクラスの女の子が呼び出され、その場で泣き崩れた光景が甦る。
お父さんかお母さんのどちらかが亡くなられたんだろうなと、
一瞬のうちにクラス中が事情を呑み込んだ。
今でもそういう報せには潜在的な怖れを持っている。
明日は我が身と思いながら、本当に我が身に起こるかもしれないなどとも考える。
いやいや、最低でも親より先に逝くことは出来ないだろうな。


2012.10.13 映画マイレージ

TOHOシネマズのマイレージが貯まってきた。
なまじ貯まってくるとまた一ヶ月見放題パスポートを狙いたくなる。
年内期限であと2000ポイントを貯めなければならない。つまりあと2000時間だ。
『午前十時の映画祭』の東宝系のシネコンで観る残り本数を計算し、
あとは金券屋で格安券を買って封切り作品を観れば何とかなるかもしれない。
まぁ、要するにCSも日本シリーズも関係ないという話なのだが。


2012.10.14 ダイアリー購入

愛用していた和田裕美ダイアリーは内勤になって使い甲斐が無くなった。
結局、ミドリ社のトラベラーズノートブックに決定。
http://www.midori-japan.co.jp/tr/
トラベラーズを謳う割には土日の欄がしょぼいのが玉に瑕だが、
ちょっと使いこなしてみたい手帳ではある。
例によってカバーの本革に名入れをして貰うため店に預けてきた。
結局、増々ビジネスから逸れていく方向で選んでしまったなと。
願わくは、少しでも辛い事柄を書き込まないでいられたら有難いのだが。


2012.10.15 爪に火を灯しながらも

かつての取引先と高田馬場のルノアールで落ち合う。
例によって、あの人は、この人はどうしてる?という話になるのだが、
やはり皆が皆、業界の表街道を歩いているわけではなかった。
裏街道とまではいわないものの、隙間を何とか生き続けている奴らばかり。
どこでもそうなのだろうがカネはまず表舞台に集まる。
そこからこぼれたカネを何とか拾いながら、食いつないでいる。
いや、結局そうやってずっと食いつないでいるのだから大したものではないか。
もう十何年も前から「もうヤバい、ダメだ」といっていた。
十年前のヤバい、ダメだは何だったのか。


2012.10.16 Gジャン

ジーンズをいつからデニムと呼ぶようになったのだろう。
我々が大学生の時は10人中9人、Gパンを穿いていたように思う。
今、Gパンなんか穿いている大学生なんているのだろうか。
なんでジーンズの話題を出したかというと、Gジャンが欲しくなったのだ。
別に物欲に燃えているわけでも、ワイルド杉ちゃんに感化されたわけでもないが、
ちょっと寒くなって、ふと、あのゴワゴワした着心地が懐かしくなったのだ。
ある意味、オッサンまっしぐらの中で遠のいて行く若さへの焦りもあるか。
いやいや、若ぶる=Gジャンという発想がそもそもオッサンではないか。
ところがジーンズショップを覗いたところ、Gジャンが見当たらない。
デニム地のシャツは売っているのだが、ダフっとしたGジャンがない。
やっと見つけたと思ったら、今どきの流行りなのか、ピチピチ過ぎる。
結局、通販のサイトをクリックしてしまった。
何せ理想のGジャンルックが『反逆のメロディー』の原田芳雄だ。
・・・・オッサンだ。しかもGジャンルックって(汗)


2012.10.17 巨人負けよった(ぷぷっ)

このまま地獄に堕ちるがいい。
明日は職場に東京中日スポーツを持ってったろ。
・・・・・・・・・・・・・・・
どうも、このことになると人格変わるな、俺。


2012.10.18 くだらない話で恐縮ですが

週刊誌の中吊りに安倍晋三の名前を見つけたとき、
実にくんだらないショートコントが閃いた。
あまりにくだらなさ過ぎて我ながら苦笑してしまったので披露しよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あたしの名は麻里亜。え、かわいい名前だって?冗談じゃない。
だって、うちの苗字は阿部っていうのよ。
この間も病院の待合でフルネーム呼ばれて、恥ずかしくて顔から火を噴いたわ。
もう何度、両親に文句いったか知れない・・・。
母さん「しつこいわねぇ、そんなに嫌なら早くお嫁さんに行っちゃいなさい」
父さん「最初はサダにしようと思ってたんだぞ」
母さん「そんなことよりも、寝坊すけの弟を起こして来てよ」
我が家の朝食でのいつもの会話。あたしはしぶしぶ二階に弟を起こしに行く。
あたし「もういつまで寝てんのよ!早く起きなさいよ仲麻呂!!」


2012.10.19 やっぱり中島みゆきは良い

仕事帰りに渋谷の映画館で中島みゆきのライブ上映を観てきた。
ロサンジェルスでのスタジオライブはYouTubeで閲覧してきたが、
大きなスクリーンで観ると臨場感がまるで違う。
PVも含めて16曲をたっぷりと堪能した。
そして映画館から出てドキドキでスマホの電源を入れる。
おおっ!やった抽選当たった。
ということで今年も11月に中島みゆきのコンサートに行く。
良いな~。


2012.10.20 真相は如何に

ips細胞の心筋移植がどうやら虚偽だったらしいという森口某。
最初、人はこんなに簡単にバレる嘘などつくものだろうかと思った。
次に遠隔ウィルス容疑の大学生が誤認逮捕だった神奈川県警。
あそこまでの具体的な自白は一体何なんだったのだろう。
更に法相に任命された途端、暴力団との交際が発覚した隣の選挙区の田中慶秋。
週刊誌が迅速にスッパ抜いた事柄を民主党は事前に調査出来なかったのか。
何だか日本も日本人もいよいよヤキが回ってきたのではないか。
尼崎の事件に絡む人物相関図には28人。これはもう、ひたすら気色悪いだけだ。


2012.10.21 訃報相次ぐ一週間

シアヌーク国王。小中学生の時から耳馴染んでいた名前で、
今は歴史上の人物になっていたと思っていた。まず存命だったことに驚いた。
山田吾一。ちょっと前のお父さん役が次々と鬼籍に入っていく。
今思えば、あの頃のお父さん役って、自分よりも若かったのかもしれないな。
若松孝二。もう、映画作家=反権力の時代は終わろうとしているのか。
左派主催のホール上映会に足を踏み入れるのに何度も躊躇した。
シルビア・クリステル。帽子を目深にドキドキして映画館のテケツに並ぶ。
あれは中三の正月だった。でもエマニエル夫人って、あまり刺さらなかったな。


2012.10.22 巨人勝ちよったか・・・

ドラゴンズもエースを欠いた中でよく頑張ったと思うが、
期待を持たせた分、罪作りなクライマックス・シリーズになったか。
昨年の巨人は日本シリーズの直前に内紛劇で冷や水をぶっかけた。
そしてスポーツ紙の一面からホークスとドラゴンズの熱闘は追い出された。
こんなチーム、絶対にシリーズに進出させてはならなかったのだ。
勝利の女神は、野球の正義に興味が無かったということなのだろう。
俺は絶対に許さんぞ。


2012.10.23 メッキ

メッキって、その後に「剥がれる」という言葉以外には思いつかないのだが、
政治、経済、文化・・・今、いろいろなところでメッキが剥がれているのを感じる。
二大政党の代表が決定して、そこそこ日数が経つものの未だ国会は召集されず、
それ以前に早くも法相が自爆した。もうどうしようもない。
田中慶秋は選挙ポスターを目にして、むしろ誠実なイメージを持っていたが、
あそこまで業の深そうな人相の悪い奴だとは思わなかった。
大阪維新の会も日本維新の会になった途端にメッキが剥がれ出したが、
一旦剥がれ出すと橋下徹の人間の印象があまりにも小さく映って仕方がない。
もう、いっそ剥がれるだけ剥がれて、緑青でも湧いてしまった方がいい。
青錆には、表面に皮膜を作り内部の腐食を防ぐ効果や抗菌力があるらしい。


2012.10.24 腹立つ

職場には「ジャイアンツ、ジャイアンツ」とはしゃぐオッちゃんたちがいる。
まるで「巨人・大鵬・玉子焼き」ではなく「巨人・警視庁・自民党」だ。
そもそも巨人ファンがいう“ジャイアンツ”という語感に限りない不快感がある。
彼らは絶対に他球団は愛称では呼ばない。その頑なさに頭に来る。
一方、私は「讀賣」という呼び方にも違和感を持っている。
「讀賣」といった瞬間に巨人への積年の憎しみが、ふにぁ~と抜けてしまうのだ。
小学生からの幾多の屈辱と怨嗟を丸めて拡げればそこに「巨人」の2文字が浮かぶ。
そのオッチャン、「土曜日のドームのチケット買えないかな?」だと。
年配の先輩ゆえ、仕方なくチケットの取り方だけは教えてやったが、
出来ることなら階段を降りるとき、背中から蹴り倒してしまいたかった。


2012.10.25 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!

旧知の間柄である湘南の虎(仮)氏が、ドラフト会議の速報をしてくれた。
競合はヤクルト、ロッテ、オリックス。今か今かとドキドキする。
そしてメール着信。「藤浪阪神確定です(^ー^)」。
仕事中に思わず「よしゃ!」とガッツポーズをしてしまった。
そして全国の虎党がいかにも言ってそうな言葉を返す。
「おお!和田、今までで一番の仕事ですな」と。
まだ高校生の藤浪晋太郎君がどこまでモノになるのかはわからないが、
ドラ1のクジ外し13連敗を阻止したことに思わず涙が出そうになった。


2012.10.26 酔っ払った

ぐでんぐでんに酩酊して正体失くしたというほどではないが、
久々に酒を呑んだというより呑まれてみた気がする。
「酔っ払った」という意識を楽しみながら夜道、歌を口遊みながら歩いた。
歌といっても即興で思い浮かんだフレーズを口にしためちゃくちゃなもの。
♪新宿~女ひとり~流れて、やつして、さみだれて・・・あつめて早し最上川ぁぁ~


2012.10.27 石原慎太郎、都知事辞任へ

過激な言動で物議を醸すことがしばしばなのは横に置いといても、
基本的に石原慎太郎が東京でやってきたことは嫌いではなかった。
もちろん新銀行東京構想や原発積極推進など相容れない部分もあるものの、
少なくとも首長としての行動のダイナミズムは評価すべきではないのか。
それだけに国政に鞍替えするというのはどうしても納得できない。
国政に軸足を変えて急激に色褪せていった東国原や橋下の轍を踏みそうな気がする。
地方から国を変えるという姿勢だけは全うしてほしかった。


2012.10.28 もたれる

一昨日は青森の地酒をやや限度を超えて飲んでしまい、
起きた時は胃がもたれて仕方なかったのだが、
治まってくると今度はコーヒーを五杯も飲んで、また胃がもたれている。
健康診断まであと一ヶ月。
また再検査で胃カメラなんてことにならないように胃を労わらなければ。
あれは地獄です。マジで殺されるかと思った。


2012.10.29 Halloween

ウチの地元では阿波踊りが盛んだ。もう36回目になる。
何で阿波踊りなのだろう。よさこい祭しかり、ソーラン祭しかりで、
地元オリジナルの祭りというものはないのだろうかと苦々しく思っているが、
今、ショッピングセンターのショウケースはかぼちゃのオンパレード。
隣の街の駅ビルでは吹き抜けに巨大なかぼちゃのディスプレイが浮いている。
ハロウィンなど、少なくとも高校生の頃には存在すらも知らなかった。
最初に知ったのはジョン・カーペンターのホラー映画からではなかったか。
クリスマスはキリストの誕生日だとはみんな知っているだろうが、
ハロウィンってそもそも何の祭りなのかわかっているのか。俺は知らん。
急に阿波踊り、よさこいソーランが可愛く思えてきた。
だいたい街中がオレンジと黒になるのが気分悪いってもんだ。


2012.10.30 秋冷の候

不覚にも帰宅したときには午前様になってしまった。
「午前様」というのは誰かにそういわれる言葉であって、
ひとり者が自分のことを指すのは少し滑稽な気もする。
何てことはなく、駅前のモスバーガーで閉店まで本を読んでいた。
アパートまで帰る途中の道で腕がスースーするのを感じる。
シャツの袖を肘まで捲くっていたので薄手のジャケットから風が入ってくる。
意識はしていなかったがモスの店内は暖かかったのだろう。
妙に静かな夜道を歩きながら虫の鳴く声を探す。
コツコツという自分の靴音に負けてしまいそうなか細いコオロギの声を聴く。
月初めには台風が去った後から大合唱を奏でていたのに寂しいものだ。
まさかと思い、闇空に大きく息を吐いてみた。
さすがに白い息は現れなかったが、背中からぶるっと震えが来た。


2012.10.31 ミスは恐いのぉ

今年の日本シリーズは全然興味が湧かない。
のんびり各駅停車に乗って本を読んだり、舟を漕いだりして、
駅に着いてもカフェで宮部みゆきの大長編と格闘していたのだが、
ふと試合の途中経過を見れば試合は9回表で0-0。
しゃーねーなと家路に着いてテレビをつける。
結果は延長12回に日ハムの飯山が2ベースでサヨナラ勝利。
スレていなくて純朴な北海道のファンは大喜びといったところだが、
飯山という選手を初めて知ったが、もう15年目のベテランだという。
大舞台でこういう選手に陽が当るのは観ていて気持ち良いが、
サヨナラのきっかけになったのは巨人・藤村の凡ミス。
送球がグラブからこぼれた瞬間に勝利の女神が見放したということか。


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